タイトル |
高速作業が可能な不耕起対応トウモロコシ用播種機 |
担当機関 |
(独)農業・食品産業技術総合研究機構 生物系特定産業技術研究支援センター |
研究期間 |
2008~2011 |
研究担当者 |
橘保宏
川出哲生
志藤博克
平田晃
堀間久己
横澤将美
アグリテクノ矢崎(株)
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発行年度 |
2011 |
要約 |
不耕起ほ場でも高速に播種できるトウモロコシ用の播種機。22kW(30PS)程度のトラクターにも適用し、作業速度2m/sの高速作業が可能である。
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キーワード |
高速種子繰出、高速播種、トウモロコシ、不耕起播種
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背景・ねらい |
青刈りトウモロコシ(以下、トウモロコシ)の不耕起栽培は、慣行の耕起栽培と収量が変わらず、作業が集中する播種時期の作業時間を削減できるなどメリットが大きいもののその普及は伸び悩んでいる。その要因として、我が国で利用されている海外製の不耕起播種機が小規模なほ場には適していないことが挙げられている。
そこで、不耕起ほ場でも高速作業が可能で22kW(30PS)程度のトラクターにも適合するトウモロコシ用の不耕起対応播種機を開発する。
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成果の内容・特徴 |
- 開発機は、新たに開発した高速種子繰出装置および高速種子土中定着機構を組み合わせた構造である(図1、表1)。
- 高速種子繰出装置は、種子を高速時でも1粒ずつかつ一定方向に繰出すことができる。種子貯留ホッパ内の種子を1粒ずつ分離するため、外周に16個の切り欠きを配置した種子分離プレートと分離した種子を装置の最下端から播種機進行方向と反対方向へ放出する放出プレートが、仕切り板を挟んで同軸で同方向に回転することで種子繰出しを行う2層プレート構造である。種子分離プレートは種子の大きさに応じて交換する(図2)。
- 高速種子土中定着機構は、ほ場表面に切り込みを入れるディスクコールタと溝拡幅部が前後直列にほぼ接する状態で配置されており、残渣の影響を受けにくい構造である。また、溝拡幅部で広げた溝に種子誘導スリットを通過した種子が着床し、鎮圧輪によって覆土鎮圧する構造である。溝拡幅部の先端は、前進時に地中に入りやすい形状で、後部の鎮圧輪によって地中への食い込みを制御し播種深度を安定させている。
- 開発機は、22kW(30PS)のトラクターに装着しトウモロコシ種子を株間19cm、作業速度2m/s程度で播種する場合でも、全繰出回数に対する1粒繰出回数の割合(以下、1粒率)は概ね98%以上となる。
- 開発機は、不耕起ほ場において、石がなければ作業速度2m/sでも欠株の少ない播種が可能であり、株間のばらつき(標準偏差)は作業速度が0.7、1.5、2.0m/s、のとき、不耕起ほ場でそれぞれ3.1cm、3.4cm、5.2cm、耕うん整地ほ場で3.5、4.4、7.2cmである(表2)。平均播種深さは、ほ場および速度による差は小さく35~40mm(標準偏差5~11mm)である。また、20a(20×100m)ほ場での作業能率は64a/h、有効作業効率は65%である。
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成果の活用面・留意点 |
- 普及対象:トウモロコシを栽培する全国の農業経営体。
- 普及予定地域・普及台数:全国のトウモロコシ生産地。5年間で100台程度普及すると見込まれる。
- その他:平成24年度中に市販化予定。
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図表1 |
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図表2 |
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図表3 |
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図表4 |
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研究内容 |
http://www.naro.affrc.go.jp/project/results/laboratory/brain/2011/600a0_01_63.html
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カテゴリ |
経営管理
市販化
とうもろこし
播種
不耕起栽培
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