半沈下式延縄アサリ養殖施設の開発

タイトル 半沈下式延縄アサリ養殖施設の開発
担当機関 兵庫県立農林水産技術総合センター
研究期間 2012~2014
研究担当者 安信秀樹
発行年度 2015
要約 兵庫県ではアサリの垂下養殖が盛んである。アサリの養殖は静穏海域でいかだを用いて行われているが、静穏海域は限られているため、生産量を増大するには波浪域での養殖手法を開発する必要があった。そこで、波浪に強い延縄式の養殖施設を検討し、半沈下式延縄養殖施設を導入したところ、波があってもコンテナの動揺が少なく、コンテナ内の砂の流出もほとんどなく、アサリの成長も良好だった。
背景・ねらい アサリの垂下養殖は湾奥等の静穏海域に設置したいかだから砂入りコンテナを垂下して行われており、身入りが良く、市場評価が高いことから、生産量の増大が期待されている。しかし、いかだ式は波浪に弱く、養殖が可能な海域は限られてくるので、アサリ生産量の増大には限界がある。そこで、アサリ生産量の増大を図るためには比較的波浪のある海域でも垂下養殖が可能な技術を開発する必要があった。
成果の内容・特徴 1.通常考えられる波浪に強い施設として延縄式養殖施設が考えられた。これは、フロートを一定間隔で配置し、それに幹綱を取り付け、両端に錨を取り付けた後、幹綱に砂入りコンテナを結びつけて垂下するものである。

2.大型フロートは高価なうえ、海面から半分出ているので波浪の影響を受けやすかった。そこで北海道のホタテ養殖で使われているように、大型フロート数を極力減らし、小型フロートを多数設置し、この小型フロートを水中に沈下させて、波浪を受けにくくしたところ(半沈下式)、波浪に非常に強くなったうえに、設置費用が3割削減できた。

3.垂下深度を3m以深にすることで養殖コンテナ内の砂の流出が抑制された。
成果の活用面・留意点 漁業者1名で技術移転が終了し、5名が技術導入を検討中である。なお、いかだ式では取り上げ時にコンテナを持って、いかだの上を移動する必要があったが、半沈下式延縄養殖においては船を真横に着けることができるので、取り上げ作業が容易になったことが副次的な効果だった。
図表1 237524-1.jpg
図表2 237524-2.jpg
研究内容 http://fra-seika.fra.affrc.go.jp/~dbmngr/cgi-bin/search/search_detail.cgi?RESULT_ID=5038&YEAR=2015
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