タイトル | デジカメ、ビデオカメラ、ネットワークカメラを用いた干潟域の観察モニタリング |
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担当機関 | (国研)水産研究・教育機構 瀬戸内海区水産研究所 |
研究期間 | 2013~2017 |
研究担当者 |
手塚尚明ほか |
発行年度 | 2016 |
要約 | 干潟域における二枚貝捕食生物の種類や来遊頻度およびウナギ等重要水産対象種の生息状況を把握するため、市販デジカメ、ウェアラブルカメラ、ネットワークカメラ用いた低コスト撮影装置を製作した。製作した各種低コスト撮影装置は、干潟域に出現するクロダイ、アカエイ等の魚種組成、ウナギの生息状況、カモ類の来遊状況の把握に有効であった。 |
背景・ねらい | 干潟の二枚貝漁場に来遊する捕食生物や、干潟域に生息するウナギ等有用種の生息状況を把握するための各種低コスト水中撮影装置を製作し、その利用可能性を検討した。 |
成果の内容・特徴 | 撮影装置には市販のデジカメやウェアラブルカメラ、ネットワークカメラ(FieldServer)を利用し、塩ビ配管部品を利用した自作防水ハウジングに収容することで、各種低コスト撮影装置を製作した。 干潟に来遊する二枚貝捕食生物の種組成を把握するため、デジカメを用いた低コスト間欠撮影装置を製作した。カメラには間欠撮影機能を有する市販デジカメの他、間欠撮影機能を付与する改造を施したデジカメを使用した。本撮影装置を用いた野外撮影調査により、干潟に出現するクロダイやアカエイ等の魚種組成の把握が可能であった(図1)。 ウナギの生息状況を把握するため、赤外線撮影可能な市販のウェアラブルカメラとモバイルバッテリーに赤外線ライトを組み合わせた低コストウナギ撮影装置を製作した。本撮影装置を用いた野外撮影調査により、河口干潟域において夜間活動するウナギの撮影に成功した(図2)。 ネットワークカメラを用いた撮影装置として、農業分野で開発されたFieldServerを用いた。FieldServerはネットワークカメラとルーターおよび電源制御基板から構成される低コストモニタリング装置で、ソーラー電源を用いた間欠駆動が可能であり、インターネット回線を利用したリアルタイム観察が可能である。本装置を干潟域に設置し、定期的に画像収集することで、冬季に干潟域に来遊するカモ類の出現状況を把握できた(図3)。 |
成果の活用面・留意点 | 各種低コスト観察装置は、干潟域をはじめとする浅海域における各種生物の出現状況の把握や、野外実験区のモニタリング等に活用できる。 |
研究内容 | http://fra-seika.fra.affrc.go.jp/~dbmngr/cgi-bin/search/search_detail.cgi?RESULT_ID=6158&YEAR=2016 |
カテゴリ | 低コスト モニタリング |