東日本沿岸におけるショウサイフグとゴマフグの大規模な交雑現象

タイトル 東日本沿岸におけるショウサイフグとゴマフグの大規模な交雑現象
担当機関 (国研)水産研究・教育機構
研究期間 2013~2016
研究担当者 高橋洋
発行年度 2017
要約 2012年以降、東日本沿岸で大量に漁獲されるようになった種不明のフグが問題となっている。2012年から2014年にかけて茨城県、福島県、岩手県沖で採取された試料252個体のDNAを調べたところ、ショウサイフグとゴマフグの間の雑種149個体を確認し、その内訳は雑種第一世代が131個体、雑種第一世代が純粋なショウサイフグやゴマフグと再度交雑した戻し交配個体が18個体であることを明らかにした。
背景・ねらい ショウサイフグ、ゴマフグを含むトラフグ属魚類は、東アジア近海においてごく短い期間にたくさんの種に分かれたことが知られており、互いに近縁であることが雑種出現の要因の一つだと考えられる。本研究では、東日本沿岸域で漁獲された種類不明フグについて、その遺伝子がショウサイフグとゴマフグのいずれの種に由来しているかについて遺伝マーカーを用いて詳細に調べ、純粋な種と雑種を判別した(図1)。
成果の内容・特徴 2012年から2014年にかけて茨城県、福島県、岩手県沖で採取された試料253個体(種類不明フグ187個体、ショウサイフグ66個体)のDNAを調べたところ、ショウサイフグとゴマフグの間の雑種149個体を確認し、その内訳は雑種第一世代が131個体、雑種第一世代が純粋なショウサイフグやゴマフグと再度交雑した戻し交配個体が18個体であった(図2)。このような大規模な交雑は他の海水魚で観察されたことはなく、今後、動向を注視していく必要がある。
成果の活用面・留意点 本研究において、雑種第一世代はもとより、戻し交配個体まで正確に判別できたことは、正確な雑種鑑別技術を開発するための重要な研究基盤となると考えられる。また、戻し交配個体の一部に、外見からは純粋なショウサイフグと区別がつかないものが含まれていたことから、より精度の高い鑑別技術の開発が今後必要になると考えられる。
研究内容 http://fra-seika.fra.affrc.go.jp/~dbmngr/cgi-bin/search/search_detail.cgi?RESULT_ID=7234&YEAR=2017
カテゴリ ごま

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