タイトル | 日本海海況モデル「簡易表示ツール」の開発 |
---|---|
担当機関 | 京都府農林水産技術センター海洋センター |
研究期間 | 2016 |
研究担当者 |
舩越 裕紀 上野陽一郎 |
発行年度 | 2017 |
要約 | インターネット上で公開されている日本海の海況シミュレーション結果の利用促進を目指し、「簡易表示ツール」を開発した。本ツールを使用することで、九州大学応用力学研究所が公開しているDREAMS(http://dreams-c.riam.kyushu-u.ac.jp/vwp/)の海況計算結果を簡易的に表示できる。ツール本体のプログラムソースを変更することで使用環境や使用者に合わせてカスタマイズできることが最大の特徴。 |
背景・ねらい | インターネット上で公開されている日本海の海況シミュレーション結果の一つに九州大学応用力学研究所のDREAMSがある。DREAMSは多数のパラメータを自由に変更でき、汎用性が高い反面、操作や入力項目が煩雑であり、漁業者の利用は進んでいなかった。操作を簡易にしてDREAMSの海況シミュレーション結果を漁業者に広く利用してもらう。 |
成果の内容・特徴 | 本ツールはhtml形式で作成し、html言語とJava Script 言語で作成した。DREAMSのパラメータのうち、予測日時、水深、表示項目(流況、水温、塩分)、表示海域、表示方法(相対表示、絶対表示:カラーバーを最大0.75 m/sに固定)を画面上で変更可とした。予測日時はテキスト入力形式、それ以外の項目については選択形式にし、より操作が簡便になるようにした。ボタンは、現在のパラメータで画面描画を行う「描画」ボタンと、時刻を1時間ずつ前後に変更する「前へ」・「次へ」ボタンの3つとした。漁業者が変更することが少ないパラメータについてはhtml内に固定値で指定した。本ツールは、デスクトップ等に配置しておくことでツールを開いてから1つの操作(ワンクリック)で現在の海況を表示させることができる(図1)。大きな特徴は、ユーザ側でツール自体をカスタマイズ可能なことである。カスタマイズの一例としては、デフォルトのパラメータや選択項目の内容を自分の望むものにしておくことで、より少ない手間で必要なシミュレーション結果を表示できる。通常、自分が良く使う海域や水深をデフォルト設定するためには、サイト運営側でユーザ登録等をさせて個人を区別し、設定を保存しておくなど、運営側、利用者側ともに手間が増えるが、本ツールをオープンソースとすることで、この手間を回避した。ツールはDREAMS-W版(海域選択が京都か若狭湾)とDREAMS-C版(選択海域が新潟~鳥取の日本海側各県と若狭湾、日本海)を対象に開発した(図2、3)。 |
成果の活用面・留意点 | 漁業者が簡便に海況シミュレーション結果を利用できるようになることで、急潮の予兆をいち早く知ることができ、急潮被害の軽減につながる。養殖漁業では、水温や塩分の予測を頻繁にチェックすることで、海況の急変による被害等を防止できる。また、防災だけではなく、釣り延縄漁業や底曳網漁業などの海況に左右されやすい漁業への、海況シミュレーション結果の活用促進が期待される。 |
研究内容 | http://fra-seika.fra.affrc.go.jp/~dbmngr/cgi-bin/search/search_detail.cgi?RESULT_ID=7077&YEAR=2017 |
カテゴリ | カラー ぼたん |