ハマグリ種苗生産における着底期から稚貝(殻長1mm)までの飼育条件の確立

タイトル ハマグリ種苗生産における着底期から稚貝(殻長1mm)までの飼育条件の確立
担当機関 千葉県水産総合研究センター
研究期間 2015~2016
研究担当者 牧野 直
発行年度 2017
要約 ハマグリの種苗生産における着底期から稚貝(殻長1mm程度)までの好適な飼育条件を明らかにした。水温は33℃、塩分は19~20(60%希釈海水)、餌料プランクトンはパブロバ・ルテリが適当と考えられた。
背景・ねらい 千葉県のアサリ漁獲量は、長期的な資源の減少やウミグモの寄生被害などにより著しく減少していることから、ハマグリ資源を増大させる要望が業界から寄せられている。このため、平成16年度からハマグリ種苗生産技術の開発に取り組み、平成24~26年度に浮遊幼生期の好適な水温、塩分、餌料の飼育条件を明らかにした。そこで今回はハマグリ種苗生産における着底期以後の稚貝(殻長1mmまで)の飼育において、生残率の向上を図るために有効な水温、塩分、餌料プランクトンの飼育条件を決定した。
成果の内容・特徴
  1. 水温条件:着底稚貝の飼育水温を、33℃、30℃、27℃の3区に設定し試験を実施したところ(塩分濃度60%希釈海水、餌料プランクトンパブロバ・ルテリ)、成長は33℃、30℃区が等しく良好であったが、生残率は33℃区が最良であったことから、種苗生産時には33℃区が適当と考えられた(表1)。
  2. 塩分条件:着底稚貝の飼育海水の塩分濃度を,希釈海水(海水の80%、60%、40%)の3区に設定し試験を実施したところ(水温33℃、餌料プランクトンパブロバ・ルテリ)、生残率、成長は60%希釈海水区と40%希釈海水区が良好で、両者の間にはほとんど差が見られなかった。コスト面(淡水使用料)を考慮すると、種苗生産時には60%希釈海水が適当と考えられた(表2)。
  3. 餌料プランクトン条件:着底稚貝の餌料プランクトンを、パブロバ・ルテリ(P区)、イソクリシス(タヒチ株)(I区)、キートセロス・グラシリス(C区)の3種で単独給餌による飼育試験を実施したところ(水温33℃、塩分濃度60%希釈海水)、成長の差は認められなかったが、生残率はパブロバ・ルテリ給餌区で最良であったことから、種苗生産時にはパブロバ・ルテリが適当と考えられた(表3)。
研究内容 http://fra-seika.fra.affrc.go.jp/~dbmngr/cgi-bin/search/search_detail.cgi?RESULT_ID=7174&YEAR=2017
カテゴリ くり コスト

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