ワカメ人工種苗生産技術の改良

タイトル ワカメ人工種苗生産技術の改良
担当機関 岩手県水産技術センター
研究期間 2015~2018
研究担当者 西洞孝広
佐々木司
発行年度 2018
要約 ワカメ人工種苗生産技術を改良して作出した“フリー種苗”及び“半フリー種苗”を養殖に使用することで“より早く生長するワカメ”の養殖方法を検討し、養殖試験により実用適性を確認した。また、アワビ種苗生産施設における親貝の餌料として“フリー種苗”の活用を検討し、親貝の飼育に必要な量を確保できる見通しがついた。
背景・ねらい 岩手県のワカメ養殖生産量は、東日本大震災以後、大幅に減少しており、生産量の回復が喫緊の課題となっている。生産量の減少は、生産者数及び養殖施設数が減少したほか、品質の維持のため、収穫期間が1か月半程度に制限されていることによる。そこで、生産量と品質の向上を図るため、ワカメ人工種苗生産技術を改良して“フリー種苗”及び“半フリー種苗”を作出し、これを養殖に使用することで“より早く生長するワカメ”の養殖方法を検討した。また、アワビ種苗生産施設における親貝の餌料としてフリー種苗の活用を検討した。
成果の内容・特徴 1 フリー種苗生産技術の開発
   培養器内で成熟させた配偶体の塊(フリー配偶体)を細断して、これを数枚から数十枚の幼芽が接合した株になるまで培養した。この株を2トン水槽内で流水培養し、葉長を3~5cm程度に生長させた養殖用 種苗(フリー種苗)を作出した。 
2 半フリー種苗生産技術の開発
   クレモナ糸に採苗し幼芽の出た種苗を1~2cm程度の長さに細断後、2トン水槽内で流水培養し、葉長を3~5cm程度に生長させた養殖用種苗(半フリー種苗)を作出した。 
3 養殖試験の実施
   フリー・半フリー種苗を県内漁業者に配布して養殖試験を実施し、養殖用種苗としての実用適性を確認した。 
4 アワビ種苗生産施設における親貝の餌料としての活用
   細断後の配偶体を2トン水槽8台で1か月間培養したところ、約180kgのフリー種苗を回収することができ、アワビ種苗生産施設における親貝の餌料として必要な量を確保できる見通しがついた。  
成果の活用面・留意点    今後は、取扱いが容易な半フリー種苗について、生産量が向上するよう更なる改良を図る。
   また、アワビ親貝の餌料としてのフリー種苗の活用について、県内アワビ種苗生産施設への普及を図る予定である。  
研究内容 http://fra-seika.fra.affrc.go.jp/~dbmngr/cgi-bin/search/search_detail.cgi?RESULT_ID=8087&YEAR=2018
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