タイトル | 日持ち性の優れる切り花用ダリア新品種エターニティシリーズの育成 |
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担当機関 | (国)農業・食品産業技術総合研究機構 野菜花き研究部門 |
研究期間 | 2014~2020 |
研究担当者 |
小野崎隆 東未来 |
発行年度 | 2020 |
要約 | 「エターニティトーチ」、「エターニティロマンス」、「エターニティルージュ」は、それぞれ暗赤色セミカクタス咲き、桃色フォーマルデコラ咲き、深赤色フォーマルデコラ咲きの良日持ち性ダリア品種で、日持ち性並の対照品種「かまくら」の1.4~2.1倍の切り花日持ち日数を示す。 |
キーワード | ダリア、日持ち性、日持ち日数、交雑育種 |
背景・ねらい | 日持ち性は花きの重要形質であり、消費者は日持ちの良い切り花を求めている。ダリアは人気の高い切り花品目であるが、日持ちが短いという欠点があり、消費のさらなる拡大に向け日持ち性の改良が強く望まれている。そこで、日持ちの優れるダリアを育成する。 |
成果の内容・特徴 | 1.「エターニティトーチ」、「エターニティロマンス」、「エターニティルージュ」とも、日持ちの比較的優れる品種の「ミッチャン」を共通親として持つ(図1)。 2."暗赤色"(RHSカラーチャート187B)、花径15.1cm、"セミカクタス咲き"の「エターニティトーチ」(図2A)は優れた日持ち性を示し、花径が大きく豪華な花型で観賞性が高く、露心がほとんど発生しない。早晩性は"やや晩生"である。 3."桃色"(RHSカラーチャートN74D)、花径11.6cm、"フォーマルデコラ咲き"の「エターニティロマンス」(図2B)は優れた日持ち性を示し、桃色品種としては花径が大きく、ボリュームのある切り花を採花できる。早晩性は"早生"で生産性に優れる。 4."深赤色"(RHSカラーチャート60B)、花径10.3cm、"フォーマルデコラ咲き"の「エターニティルージュ」(図2C)は優れた日持ち性を示し、花色はくすみのないきれいな深赤色で、切り花にボリュームがある。早晩性は"早生"で生産性に優れる。 5.3品種の切り花の日持ち日数は、23°C、相対湿度70%、12時間日長の条件で、蒸留水に生けて6.9~12.0日と、日持ち性並の対照品種「かまくら」の1.4~2.1倍である(図3)。 6.3品種の切り花の日持ち日数は、品質保持剤のGLA液(1%グルコース+ケーソンCG 0.5 mL・L-1+硫酸アルミニウム50mg・L-1から構成される品質保持剤)に生けると9.8~13.4日に向上する(図3)。育成地だけでなく、全国5カ所の栽培環境下でも良日持ち性を示す。 |
成果の活用面・留意点 | 1.普及対象:ダリア生産者。 2.普及予定地域・普及予定面積・普及台数等:全国のダリア生産地で栽培可能である。 3.その他:種苗の提供は2022年3月の予定である。 |
図表1 | |
研究内容 | https://www.naro.go.jp/project/results/4th_laboratory/nivfs/2020/20_031.html |
カテゴリ | 育種 カラー 新品種 ダリア 品質保持 品種 |