黒潮大蛇行とシラス船曳網漁況

タイトル 黒潮大蛇行とシラス船曳網漁況
担当機関 (国研) 水産研究・教育機構 神奈川県水産技術センター
研究期間 2016~2020
研究担当者 加藤充宏
岡部久
舩木修
発行年度 2021
要約 黒潮大蛇行期における春シラスの漁場形成について検討したところ、「大蛇行期は湾内の潮が早くなり漁場が形成されにくい」という従来からの定説とは異なり、不漁とならない年が観察された。このことは、黒潮流路以外にも小スケールな環境変動が漁場形成に及ぼす影響が無視できないことを示唆している。
背景・ねらい 本県沿岸のシラス(カタクチイワシやマイワシの仔魚)の漁場形成には、黒潮流路等の海況条件が大きな影響を及ぼすことが知られている。関東近海では平成30年から黒潮の大蛇行期が長期間継続していることから、黒潮大蛇行が本県のシラス船曳網漁業に及ぼす影響について検討した。
成果の内容・特徴 1 平成30、31年の初漁期(3月)における黒潮からの暖水波及の状況を水温分布図とHFレーダーの流況図から検討したところ、大島西水道から流入した暖水が波及した後、漁場が形成される様子が観察された(図1、2)。

2 一般に黒潮大蛇行期は湾内へ早い潮が流入することから、漁場が形成されにくく不漁になりやすいと言われてきたが、平成30、31年(2018、2019年)の春シラス漁期(3~6月)は大蛇行期であっても不漁とはならなかった(図3)。これらのことは、黒潮流路の変動に加え、よりスケールの小さな湾内の海況変動も漁場形成に影響を及ぼしているためと考えられた。
成果の活用面・留意点 海底地形や河川水流入など、湾内の小規模な環境変動と漁場形成の関係についても検討する必要がある。
図表1 249213-1.png
図表2 249213-2.png
図表3 249213-3.png
研究内容 https://fra-seika.fra.go.jp/~dbmngr/cgi-bin/search/search_detail.cgi?RESULT_ID=11088&YEAR=2021
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