課題名 | カンキツ加工副産物からの機能性成分の分離・利用可能性試験 |
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研究機関名 |
愛媛県工業技術センター |
研究分担 |
食品加工室 |
研究期間 | 完H15 |
年度 | 2003 |
摘要 | 晩柑類の果皮には機能性成分のポリメトキシフラボンが多く含まれており、この有効利用法が求められている。そこで、ポリメトキシフラボンの晩柑類加工副産物からの効率的な分離・精製技術を開発し、新たな高付加価値食品への利用の可能性を検討した。 1 搾汁残渣、廃糖蜜には、ポリメトキシフラボンが多く含まれていた。ポンカンでは、残渣で温州ミカンやイヨカンの7倍以上、廃糖蜜で4倍以上の含有量であった。キヨミについても、残渣で約2倍、廃糖蜜で1.2倍のポリメトキシフラボンが含まれていた。ポリメトキシフラボンの組成は、ポンカンではノビレチン、キヨミではノビレチンとヘプタメトキシフラボンが主体であることが分かった 2 ポリメトキシフラボンの分離に用いる廃糖蜜の前処理については、pHを7に調整した後、80℃で加熱し、遠心分離することで、ろ過処理に比べて、液中のポリメトキシフラボン含量を40%増加させることができた。前処理溶液を、合成吸着樹脂に吸着させ、洗浄した後、エタノールで溶出させることで、ポリメトキシフラボンを選択的に分離でき、80%以上回収できた。 3 粗製物は、25%以上のエタノール水溶液には可溶であったが、ヘキサンにはほとんど溶解しなかった。また、熱安定性が非常に高く、121℃で30分間加熱しても、97%以上が残存することが分かった。 4 粗製物の精製を行うため、シリカゲルによるクロマトグラフィーを試みた結果、純度を粗製物の50%から70%まで高めることができた。 |
戦略 | 食品 |
専門 | 食品加工流通 |
部門 | 果樹 |
カテゴリ | 伊予柑 温州みかん 加工 機能性成分 高付加価値 ぽんかん その他のかんきつ |