摘要 |
目的:コイとの複合養殖が一般的であったモツゴの単独養殖技術の確立を図る。計画:施肥を行い初期餌料を繁殖させた養魚池と施肥を行わない養魚池の比較をプランクトン相の確認と生産量の比較を行った。モツゴ親魚を施肥を行い生物餌料を発生させた養魚池と行わない養魚池それぞれ5kg放養し着卵材(エンビ浪板)に自然産卵させ、ふ化後、撒き餌給餌により養成する試験を行った。結果:施肥を行いプランクトンを発生させた飼育池へモツゴ親魚を放養して自然産卵したものを養成した屋外3号池では、生産重量60.0kg、平均魚体重0.95g、飼料効率27.4%、1m2あたりの生産量は120.0gであった。また、施肥を行わなかった屋4号池では、生産重量39.1kg、平均魚体重1.00g、飼料効率19.5%、1m2あたりの生産量は78.2gであった。 ミジンコ量は、親魚放養日のおよそ2週間後で、施肥を行った4号池で1リットルあたり730個体、施肥を行わなかった屋外3号池で1リットルあたり10個体であった。鳥等の食害により生産重量は、例年の半分以下の量になったと考えられた。今後の課題:施肥量が少なくても効率的な生産ができるかどうか検討を続ける。
|