課題名 | スターチス有望育成系統の栽培管理技術の確立 |
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研究機関名 |
岩手県農業研究センター |
研究分担 |
花き |
研究期間 | 継H14~18 |
年度 | 2004 |
摘要 | 目的:(1)スターチス・シヌアータは冷涼な気候を好み、本県の春期、夏秋期に栽培適性が高い品目であることから産地化が進み、本県生産者の育種による種子系の「ソピア」が本県のみの販売となった平成元年には販売額1億円を突破した。その後は「ソピア」の種子が全国発売されたことが影響して単価が低迷、また西南暖地との競合に対応した作型開発や品種選定の遅れ等も関係し、実績は減少の一途をたどった。「ソピア」は種子系であるため特性が遺伝的に安定せず、花色や草姿が不揃いであり、収穫調整に労力のかかる品種であった。そこで本県は「ソピア」から優良個体を選抜し、生物工学研究センター、応用生物工学研究室との連携により培養苗の大量増殖技術を確立、栄養系の「アイスター」シリーズを育成した。 (2)しかし、組織培養による大量増殖方法のみでは生産コストが高く、特に抑制作型においては苗への冷房処理が必要となってくることから更に種苗費がかかり、普及上の問題点となっている。また、春出しの季咲き作型においては、1番花採花後に追肥等を行い、2番花、3番花を収穫して収量を向上させる技術の確立が要望されている。(平成13年度千厩農業改良普及センター)そこで、「アイスター」シリーズの挿し芽による低コスト育苗法の確立、また季咲き作型における収量向上技術の確立を図り、「アイスター」シリーズ作付けへの普及上の問題点を解消する。 到達目標:(1)挿し芽育苗による低コスト苗生産技術の確立 (2)緩効性肥料や追肥による収量向上技術の確立 成果:(1)「ソピア」「アーリーブルー」における秋冬~春切り作型ではロング肥料を使用した基肥重点施肥(窒素成分1.5kg/a、追肥なし)を行うことにより、総収量は対照区(窒素成分基肥1kg/a、追肥0.5kg/a)に比べ約1割減少したが、芯止まり等の生理障害の発生が少なくなり、A品率の向上につながった。(平成7年度宮崎総合農試) (2)スターチス・シヌアータは長さ8cm程度、本葉6枚程度、クラウン部の厚さ5mm程度に調整した穂をパーライト、細粒鹿沼土、川砂に挿すことによって高い発根率が得られる。発根の難易には品種間差があり、発根しやすい品種では70%程度の発根率で良質苗が得られる。(平成10年度岩手農研セ) |
研究対象 | スターチス |
戦略 | 作物育種 |
専門 | 育種 |
部門 | 花き |
カテゴリ | 肥料 育種 育苗 コスト 栽培技術 収量向上 スターチス 生理障害 施肥 低コスト 品種 |