課題名 | クラブアップル等リンゴ受粉専用品種の選抜と利用法の確立 |
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研究機関名 |
岩手県農業研究センター |
研究分担 |
果樹 |
研究期間 | 継H16~20 |
年度 | 2004 |
摘要 | 目的:リンゴには自家不和合性があり、一般に結実を安定させるために異なる品種の混植が行われている。しかし、昨年発生した無登録農薬問題を端緒に農薬のドリフト(飛散)が問題となり、収穫期の異なる品種を混植している園地においては、農薬安全使用基準上、防除に支障がでる可能性がある。このような問題の解決策の一つとしてリンゴ品種の単一品種園化があるが、単一品種園では結実を安定させるために人工受粉の徹底や受粉専用品種等の利用技術の確立が必要となる。また、現状でも品種構成がふじに偏重した園地が多く、現場では受粉効率改善のためにも省力かつ効率的な受粉専用品種の選抜が求められている。 このため、受粉専用品種を用いた新しい省力的な結実安定のための技術開発を行う。 到達目標:アクラブアップル等の受粉親和性、開花期、樹姿など品種固有の特性を明らかにし、受粉樹として有望なものを選抜する。イクラブアップル等の受粉樹としての利用法を確立する。 予定成果(初年目):クラブアップル等の主要品種との受粉親和性を明らかにする。 期待効果:ア 受粉専用品種の選抜・実用化。 イ 単一品種園化の推進による安全・安心なリンゴの安定生産。 成果:(1)リンゴ遺伝資源の中からクラブアップル等省力が期待される品種について開花生態調査を行ったところ、2001と2002の両年とも'ふじ'と開花期が一致した品種はAdamsCrab、Atrosanguiner、JapaneseCrab、RedBudCrab等9品種であった。また、'ふじ'と80%以上の交雑和合性が得られたのはDolgo、JackCrab、MakamicCrab等13品種であった(平成13~14年度寒冷地果樹試験研究成績果樹研究所リンゴ研究部)。 (2)'ふじ'の受粉専用品種として、クラブアップルについて交配和合性や開花期、接ぎ木親和性等を調査した結果、SnowDrift、Profusionの2品種が有望と考えられた(平成14年度試験研究成績秋田果樹試)。 (3)果樹園の早期成園化手法として、ポット養成の2~3年苗を定植することにより、定植当年から結実が見られ、単年度収支年限の短縮化が図られる(平成9年度研究成果、岩手農研セ)。 |
研究対象 | リンゴ |
戦略 | 園芸 |
専門 | 栽培生理 |
部門 | 果樹 |
カテゴリ | 病害虫 遺伝資源 栽培技術 受粉 早期成園化 接ぎ木 農薬 品種 防除 りんご |