課題名 | カミキリムシ類の発生生態の解明と防除対策 |
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研究機関名 |
岩手県農業研究センター |
研究分担 |
病理昆虫 |
研究期間 | 継H16~18 |
年度 | 2004 |
摘要 | 目的:県内のりんご栽培においては環境に優しい栽培技術として、主要害虫に対する交信攪乱剤を利用した殺虫剤散布回数削減体系が導入されている。しかし、殺虫剤散布削減によりカメムシ類やカミキリムシ類等のマイナー害虫の被害が問題となってきている。カメムシ類については「りんごカメムシ類の発生生態の解明と効率的防除技術(H15~17)」の課題で取り組んでいる。一方、わい化比率が高い本県で樹勢等に与える影響が大きい枝幹害虫カミキリムシ類については、本県のみならずりんご主産県においても、発生生態や防除対策に関する知見が少ない。そこで、本課題ではカミキリムシ類の発生生態の解明するとともに食入初期の防除対策について検討するものである。 到達目標:県内のりんご園で発生しているカミキリムシの種類と生態の把握および防除法の確立。 予定成果(初年目):カミキリムシ類が発生しやすい園地の条件が明らかになる県内で発生しているカミキリムシの種が把握される 成果:(1)交信攪乱剤(商品名:シンクイコン)の連年使用園は慣行防除園と比較して、カミキリムシ類による被害樹が多く認められた。(平成7年度岩手園試成績書) (2)リンゴに寄生する主なカミキリムシの種類は、クワカミキリ、ゴマダラカミキリ、ウスバカミキリであるとされている(いわての農作物病害虫図鑑2)。 (3)長野県での羽化盛期は、ゴマダラカミキリが7月上旬、ウスバカミキリは7月下旬である。(1980,1983、長野果試) (4)8~9月に羽化するクワカミキリ成虫は、りんごを食害せず産卵のみ行う。(1992、宮城園試) (5)生物農薬ボーベリア・ブロンイアティ剤(商品名:バイオリサ・カミキリ)が、主に柑橘類やいちじくのゴマダラカミキリやキボシカミキリに対して実用化されている。また、本剤は今春に果樹類に登録拡大された。 (6)針葉樹林害虫のスギノアカネトラカミキリとマツノマダラカミキリについては、集合フェロモン剤が市販されており、発生予察法が容易に実施できる。 |
研究対象 | リンゴ |
専門 | 虫害 |
部門 | 果樹 |
カテゴリ | 病害虫 いちじく 害虫 カメムシ 栽培技術 農薬 フェロモン 防除 りんご わい化 |