園芸作物のオリジナル品種育成

課題名 園芸作物のオリジナル品種育成
研究機関名 宮城県農業・園芸総合研究所
研究分担 園芸栽培部,バイオテクノロジー開発部
研究期間 継H11~
年度 2004
摘要 本県における戦略的な園芸品種を育成開発する。中山間地等の地域園芸を振興し,地産地消を進めるため,みやぎの気象条件に適合する新規のこだわり品目を検索,試作し,有望な品目の栽培技術を確立する。伝統野菜等の在来種の栽培特性調査を行い,種苗の保存を行う。
四季成りイチゴは高温期に安定出蕾し,大果で,高硬度,良食味の果実品質を有する品種を育成する。ユリは,小球開花性,上向き咲き,多彩な花色を有する品種を育成する。スプレーギクは,耐暑性,耐寒性,多彩な花色(特に透明感のある花色)と花形を有する周年生産が可能な切り花品種を育成する。リンゴは「紅玉」に代わる加工適性の高い品種を,モモは「あかつき」の前後に収穫できる品質の良い品種を,ナシは「幸水」と「豊水」の中間に収穫できる品質の安定した品種を育成する。国内外から多様な有用遺伝資源植物を検索,試作し,本県の気象立地条件に適合する新たな品目を選定し,栽培技術を確立する。在来の伝統野菜等の特性調査を行い,栽培技術を確立するとともに,種苗の保存を行う。
四季成りイチゴについては選抜試験を経て,生産力検定を行った結果,7系統が標準品種「サマーベリー」と同程度か優れる系統と認められた。ユリ及びスプレーギクについては,得られた有望系統の現地適応性検定を実施している。リンゴについては有望系統をさらに3系統選抜した。モモについては,「あかつき」の前後に収穫できる品質の良い3系統の調査を継続し,「宮城モモ2号」が特に有望と考えられた。ナシについては,新高の時期に収穫できる4系統を継続調査している。「アスパラソバージュ」が発芽したが,収穫まで最低4年を要する。景観作物への利用として,「シレネ・ピンク・ピルエット」を水田に秋まきした。セリの葉腐病抵抗性品種を育成するため,軟X線処理による突然変異誘発を試みた。アワ等の特用作物40系統の種子更新を行った。
現地適応性検定試験,特性調査,生産力検定,有望系統を選抜する。新規の有用遺伝資源植物については,できる限り広く検索を行い,試作するとともに,有望と思われる品目・品種については栽培技術,利用技術,適作型等の検討を行う。セリの葉枯病抵抗性品種を育成するため,軟X線処理による突然変異の誘発を試みる。「アスパラソバージュ」の培養を利用した増殖技術を検討する。消滅が危惧される石越町の伝統野菜「長下田ウリ」の採種・保存を行う。
研究対象 共通
戦略 園芸
専門 育種
部門 共通
カテゴリ 育種 いちご 遺伝資源 加工適性 きく 栽培技術 水田 せり 耐寒性 耐暑性 中山間地域 抵抗性品種 伝統野菜 品種 もも ゆり 良食味 りんご

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