遺伝子解析による品種識別と病害診断技術の開発

• 研究機関名: 宮城県農業・園芸総合研究所
• 研究分担: バイオテクノロジー開発部
• 研究期間: 継H16～20
• 年度: 2004
• 摘要: 品種識別技術の開発，育種のためのDNAマーカーの開発，ウイルス病等診断技術の開発。; ブランド性維持と育成者権保護の立場より品種識別技術を開発する。種子の生産と配布の体制を適正に管理するために，品種識別技術の開発。育種を効率化するためDNAマーカーを開発する。現地圃場レベルで対応可能な簡易診断技術と正確で感度の高い遺伝子診断技術を確立する。ウイルス抵抗性の程度および遺伝的安定性を形質転換後代について評価する。; ソラマメ「みやぎ園試VB1号」と他品種をを識別するISSR及びSSRマーカーを開発した。セリのDNA抽出方法を検討し，純度の高いDNAを抽出した。PCRを行い品種間差のあるランダムプライマーを選出した。ダイズの奨励品種6品種を識別するSSRマーカーを開発した。「イチゴの四季成り性を検定するDNAマーカー」を特許出願した（特願2004-224893）。四季成り性の選抜効率は，F2集団で90％以上である。シンテッポウユリとテッポウユリの交配集団から，当年開花性と連鎖するDNAマーカー2種を得た。選抜効率は約80％であった。県内のキュウリ急性萎凋症が発生したほ場で現地調査を行い，多くの被害個体からZYMV注，WMV注，CMVが検出され，ウイルスによる急性萎凋症の発生が確認された。また，県内で発生したZYMVの接種試験により，ほ場レベルで急性萎凋症が再現された。PCR法により外来遺伝子の導入が推定されたユリ24系統について，インバースPCR法により導入遺伝子の解析を行ったところ，ハイグロマイシン耐性（HPT）遺伝子が単独で確認されたものが3系統，HPT遺伝子とCMVの外被タンパク質遺伝子の導入が確認されたものが1系統あり，それぞれ1から2コピー程度の遺伝子が導入されているものと思われた。LMoV遺伝子の導入が確認された系統はなかった。4種ウイルス遺伝子断片導入トルコギキョウの自殖後代9系統について接種検定を行ったところ，2系統で抵抗性が認められた。; 品種間差が得られるDNAマーカーを開発する。イチゴうどんこ病の抵抗性に連鎖するDNAマーカーを開発する。ユリの小球開花性，花色等に関連したDNAマーカーを開発する。ソラマメえそ条斑症病原ウイルスに対する抗血清を作製し，それを利用したウイルス検定法を開発する。キクわい化病の現地ほ場における発生実態を明らかにするため，県内各地の現地ほ場での上記症状の被害状況の調査，病原ウイロイドの遺伝子解析等による性状解析を行う。キュウリ急性萎凋症の簡易診断技術を開発する。
• 研究対象: 共通
• 戦略: 園芸
• 専門: 生命科学
• 部門: 共通
• カテゴリ: 育種 いちご うどんこ病 簡易診断 きゅうり 診断技術 せり そらまめ DNAマーカー 抵抗性 トルコギキョウ 品種 ゆり