課題名 | 県産水産資源及びジュンサイの有効利用技術の開発-γ-アミノ酪酸強化発酵食品の製造技術開発に関する研究- |
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研究機関名 |
秋田県総合食品研究所 |
研究分担 |
食品開発 |
研究期間 | 継H15~19 |
年度 | 2004 |
摘要 | 目的:近年、国産の農水産物やそれを原料とした加工品に対しての消費者の期待と需要は大きい。水産発酵食品のハタハタずしや畜肉発酵食品の発酵ソーセージ等の乳酸菌が関与する発酵食品において、グルタミン酸脱炭酸酵素を持ちγ-アミノ酪酸の生産能力を有する乳酸菌添加によりγ-アミノ酪酸を強化する技術の開発をこれまで行ってきた。その成果の一部を「γ-アミノ酪酸強化発酵食品の製造方法」として特許出願(特願2003-287680)した。この技術を基礎としてさらにγ-アミノ酪酸を増量する技術と製造現場レベルでも安定製造ができる技術の開発を目的とする。最終的にはγ-アミノ酪酸強化ハタハタずしとγ-アミノ酪酸強化発酵ソーセージの安定製造技術を確立し製造業者等への技術移転と製品化を目指す。 成果:1)秋田県に3タイプあるハタハタずしのうち2タイプの現行製造法で、乳酸菌Lactobacillus brevis IFO12005を添加して検討したところ、対照(乳酸菌無添加)との比較からいずれも乳酸菌は死滅しないが増殖せず、グルタミン酸からγ-アミノ酪酸をほとんど生産していないことがわかった。 2)その原因を原料ハタハタの処理で使用する食酢由来酢酸の静菌効果と推定し、食酢以外の有機酸(乳酸、クエン酸)でハタハタを処理しハタハタずしを試作したところ、いずれも乳酸菌は増殖しグルタミン酸からγ-アミノ酪酸を生産することがわかった。 3)これらの結果を元に製造現場において試作を行い検討したところ、ハタハタの原料処理で乳酸を使用し、乳酸菌Lactobacillus brevis IFO12005を添加した後熟成を通常5℃のところ7.5℃として製造することでγ-アミノ酪酸を含有するハタハタずし製造が可能であった。 |
専門 | 食品加工流通 |
部門 | 共通 |
カテゴリ | 加工 じゅんさい |