課題名 | 北陸の気象条件に適合した花き新品種の育成 |
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研究機関名 |
石川県農業総合研究センター |
研究分担 |
育種栽培G |
研究期間 | 継H16~20 |
年度 | 2005 |
摘要 | 目的:フリージアの球根はオランダ産で本県に適した品種は少ない。本県オリジナル新品種の育成を行うため、素材の収集と品種特性を調査する。交配育種により、本県に適したフリージア新品種を開発する。症状の次世代への継続性と木子定植によるウイルス症状株の減少の可能性について検討する。 得られた成果:(i)F.caryphyllaceaは12/24に、F.occidentalis(原)、ラピッドレッド(赤)、ラピッドホワイト(白)、ラピッドイエロー(黄)の4品種は2月中に開花し、早生の育種素材として有望と思われた。栽培品種のほとんどは切り花長75cmを超えたが、紫系品種はやや切り花長が短かった。紫系品種の中ではアビラが切り花長75cmを超え、小花数も多いことから、紫系を育成する交配親として有望と考えられる。アンバサダ、エレガンス(白)、オパーラ(赤)は茎がしっかりしており、草姿が優れていることから、交配親として有望と考えられる。(ii)2005年は139組合せの交配を行った。そのうち16の組み合わせで着果しなかった。特に、F.caryophyllacea、ラピッドレッドを父本にした場合に着果しにくい傾向があった。F.caryophyllacea、ラピッドレッド以外を親とした場合ではほとんどの組み合わせで着果し、平均着果率は64.6%、平均発芽率は50.0%であった。2004年に定植した1227個体の内、352個体が開花し、花色、花型に特徴のあるもの、早生性の可能性のあるものを含む43個体を一次選抜した。(iii)‘サンドラ’における色ムラについて:次世代では元株の症状と同じかやや重くなった。木子の方がやや症状の軽い傾向が見られたが、成球、木子ともに症状のないものを選び、その株から球根を得ることで翌年は約8割の切り花が商品性を得ることができると思われた。‘オベロン’におけるモザイクについて:本年は次世代においてモザイク症状がやや軽くなった。成球、木子とも傾向は同じであり、モザイク症状のないものを選抜することで翌年はモザイク症状はほぼみられなくなると思われる。‘ゴールドフレーム’における曲がりについて:次世代への症状の継続性は見られず、ウイルス感染とは関係ない可能性が高い。以上より、曲がりはウイルスと関係ないと考えられ、花弁の色ムラについては木子定植でやや症状が軽くなるが、症状のでた株を処分していくことで対応できると考えられた。 |
研究対象 | フリージア |
専門 | 育種 |
部門 | 花き |
カテゴリ | 育種 栽培技術 新品種 品種 フリージア モザイク症 |