課題名 | 山菜・山野草の栽培技術の確立 2 栽培技術の確立 (2) 優良系統の選抜 |
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研究機関名 |
石川県農業総合研究センター |
研究分担 |
能登分場 |
研究期間 | 継H14~18 |
年度 | 2005 |
摘要 | 目的:自生フキの特性を調べ、出荷に不適格なものの存在実態を把握すると共に、優良系統選抜の資料とする。また、野ブキの種子の採集地の違いによる特性を比較し、優良系統選抜の参考にすると共に、奥能登各地から採集した自生フキや県内外から採集した種子からの実生株の中から、青果出荷用、加工用及びフキノトウ栽培に適した株を選定し、雌雄株の違いと施肥の有無による空洞発生の関係を調べ、優良系統選定の資料とする。さらに葉柄が紫色のワラビを選抜育成する。 得られた成果:(i)自生フキは個体差が大きかった中で、葉柄長30cm、赤色部は長さ3cm前後で濃く、緑色がさわやか、太さ7,8mmで先端部がやや細くてバランスが良く、葉幅が約25cmのものが平均的なフキと言える。(ii)葉柄長は出荷規格でS~4Lまで分布した中で、短めのタイプと長めのタイプがあったが、同一種子群の中でもバラツキが大きかった。赤色部長は5,6cmで全体の割合が2,30%のものが多く、中には全体が赤い赤ブキや赤色部が無いものもわずかにあった。葉幅は30cm内外、葉柄径は5~22mmまで変異幅が大きいなど、採種地によりまた、同一群落の中でも変異が大きいことがわかった。(iii)青果出荷用として9株、加工用として7株、フキノトウ専用として4株を一次選定した。今後、増殖して再現性を確認する。(iv)2葉付きで大きめの株を調査したが、葉柄長は30cm程、太さは約5mmで調査時による差は少なかった。空洞の発生は調査初期(5/18)には雌雄株とも施肥区の空洞発生率が低くかったが、後は判然としなかった。雌雄株別では雄株の空洞発生率がやや高い傾向であった。(v)ワラビについて珠洲市や穴水町などから7点、能登島から1点、計8点を採集した。本圃定植時期が異なるため生育量は同一に比較できないが、概ね18年春に収穫できるまでに生育した。なお、紫系統と緑系統及び中間系統ワラビの柔らかさ程度(破断応力)を調査した結果、紫系統が緑系統より柔らかく、葉が未展開の若茎ほど、また先端部ほど柔らかいことがわかった。 |
研究対象 | 共通 |
専門 | 栽培生理 |
部門 | その他 |
カテゴリ | カイコ 加工 栽培技術 出荷調整 施肥 ふき ふきのとう わらび |