課題名 |
家畜ふん尿処理実用化調査事業 |
研究機関名 |
長野県畜産試験場
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研究分担 |
飼料環境部
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研究期間 |
継H16~19 |
年度 |
2005 |
摘要 |
「家畜排せつ物法」の完全施行により、堆肥化施設が整備され堆肥生産がされているが、利用者である耕種農家から堆肥の品質についての要望が多い。また、堆肥の流通を促進するには、土壌や作物に悪影響をあたえず、土壌改良や肥料効果等に優れた堆肥生産が不可欠となる。そこで、県内で生産されている堆肥の肥料成分や植物の発芽阻害性に関する実態調査を行い、良質な家畜ふん堆肥の流通を促進する。堆肥の腐熟度を評価する簡易的な方法としてガラスシャーレ法(堆肥抽出液による発芽試験)が一般的に行われているが、本検定法の結果は実際に堆肥を土壌に散布した場合の植物の生育と一致しない場合が多い。そこで県内産堆肥50点(乳牛:16,肉牛:22,豚:10,鶏:2)を用いてガラスシャーレ法とポット栽培法(堆肥と土壌を混和して植物を栽培する方法)で植物の栽培試験を行い比較検討した。その結果、植物の生育と堆肥のアンモニア態窒素およびEC値の関係はガラスシャーレ法では負の相関があったのに対し、ポット試験では正の相関が認められ、植物の生育に及ぼす堆肥の効果が一致しなかった。このため堆肥の品質評価にあたり、ガラスシャーレ法による検定だけで堆肥の腐熟度を判断することは危険であり、ポット栽培を組合わせた評価が必要があると考えられた。
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専門 |
土壌肥料
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部門 |
草地・飼料作
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カテゴリ |
肥料
土壌改良
土壌管理技術
鶏
肉牛
乳牛
豚
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