営農計画管理調査

課題名 営農計画管理調査
研究機関名 鳥取県園芸試験場
研究分担 環境
研究期間 完H15~17
年度 2005
摘要 多目的スプリンクラーによる薬剤散布のナシ葉への付着状況調査:大成団地ほ場における揺動型スプリンクラーによる薬剤散布のナシ葉への付着状況調査を調査する。
(i) 密植状態である実証区と間伐がすすんでいる間伐区で、各時期とも同一散布量での付着状況を調査したが、両区間に大差はなく、新梢伸長期の調査では、むしろ間伐区での付着がやや劣る傾向が認められた。(ii) 以上の結果、現在の密植栽培での多目的スプリンクラーの設置方法は、現行のままで問題ないと思われた。
多目的スプリンクラーを用いた薬剤散布によるナシ病害虫防除効果:大成団地ほ場における揺動型スプリンクラーによる薬剤散布のナシ病害虫防除効果を調査する。
(i) 生育期間を通じて問題となる病害の発生は認められなかった。一方、害虫は全般に多発し、春期からハダニ類が高密度で推移し、対照区(SS)でも多発傾向で推移した。生育期間中のアブラムシ類、ニセナシサビダニ、鱗翅目害虫などによる新梢の被害はいずれも多かったが、実証区(SPK)の方が全般的に被害が多い傾向であった。(ii) 収穫果実では、クワコナカイガラムシによる被害果がいずれの試験区でも多かった。また、黒斑病などの病害の発生は認められなかったが、カビ梨や赤アザが多く、果実品質低下の一因となった。(iii) 以上の結果、揺動型スプリンクラーによる薬剤散布のナシ病害虫防除効果は、対照のSSに比べてやや劣る傾向を示した。
多目的スプリンクラーによるかん水効果試験:大成団地では防除用としてスプリンクラーを利用しているが、高度利用の観点からかん水用として利用し、その効果を検討する。
(i) ‘ゴールド二十世紀’5年生樹を供試し、スプリンクラー(以下SPK)区、スピードスプレーヤ(以下SS)区、対照区(無かん水)の3つの処理区を設定した。(ii) pFメータ(大起理化工株式会社 圧力ゲージタイプDIK-3161)で土壌水分を測定し、pF2.5を超えないよう、それぞれの方法でかん水を行なった。(iii) 1樹当りSPKまたはSSでそれぞれ20mm、150L/樹のかん水を行った。本年は4回かん水を行なった。(iv) 果重は、SPK区で対照区と比較して22g増加したが、SS区では効果が認められなかった。また、いずれの処理区も果実の大きさにばらつきが大きかった。(v) 果色および糖度は、処理区による大きな違いは認められなかった。(vi) 階級では、SPK区は2L以上が91.3%となり、対照区の78.7%と比較して大玉であった。SS区では、大きな差が認められなかった。(vii) 以上の結果から、SPK区ではかん水することで、果実が大きくなる傾向が見られた。
研究対象 ナシ
専門 病害虫
部門 果樹
カテゴリ 害虫 ニセナシサビダニ 病害虫防除 防除 薬剤

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