課題名 | カウ・コンフォートの改善のための牛舎環境制御技術に関する試験 |
---|---|
研究機関名 |
島根県立畜産技術センター |
研究分担 |
酪農G |
研究期間 | 完H15~17 |
年度 | 2005 |
摘要 | 1 目的:牛舎の環境要因(換気、床面の状態等)は、乳牛の生産性や乳房炎・蹄病等の疾病に大きく影響することが想定される。乳牛により快適な居住性を与えるための牛舎構造の改善や各種環境制御装置の選択に必要な簡便で効率的に行える環境要因の調査方法を検討するとともに生産現場における環境制御装置や資材の効果的な利用事例を調査し、牛の居住性改善のための指針を作成する。 2 進行状況(結果概要): 1)暑熱時の送風方法が乳牛に与える影響について:(i)大型扇風機に加えて局所送風を実施した試験区は、実施しなかった区に比べ、乳牛の体温(平均体温及び直腸温)の上昇と呼吸数の増加が抑制された。大型扇風機に加えて局所送風を実施した場合には、大型扇風機単独使用の場合と比較してより効果的な暑熱対策が行えることが示唆された。 (ii)乾物摂取量、乳量、乳成分については両区で差が認められなかった。 2)カウコンフォートの改善を目的としたトンネル換気効果について:(i)牛舎内環境について風速を11カ所で測定した結果、無風(0.0m/秒)場所が3カ所あったが、牛舎内の気流をシャボン玉を用いて可視化することにより、風向を確認しながら牛舎側面の入気口を密閉し、窓枠下の側壁部分を2m間隔で開口した結果、牛舎内の無風場所が無くなった。 (ii)改修後は改修前に比べ乳牛の直腸温、呼吸数が低下し、佇立時間の減少及び横臥時間の増加が認められ、今回の改修は効果的な暑熱対策であったと考えられた。 3)牛床環境が乳牛の行動及び乳生産に及ぼす影響について:(i)乾物摂取量、乳量、乳成分については各試験区で差は認められなかった。 (ii)横臥時間は戻し堆肥区>マット区>コンクリート区の順番で長い傾向にあり、横臥・起立行動もスムーズであることから戻し堆肥は牛床資材として有効であることが示唆された。 (iii)コンクリート区ではストール外での横臥が98.5分/日観察され牛床環境が乳牛の横臥行動にストレスを与えていると考えられた。 |
研究対象 | 乳用牛 |
戦略 | 畜産 |
専門 | 飼養管理 |
部門 | 牛 |
カテゴリ | 環境制御 飼育技術 乳牛 |