ワカサギ、シラウオ調査

課題名 ワカサギ、シラウオ調査
研究機関名 島根県内水面水産試験場
研究期間 完H13~17
年度 2005
摘要 1 目的:宍道湖・中海において漁業的に最重要魚種であるワカサギ・シラウオの移動回遊生態等を解明し、資源の回復および維持増大を図り、両湖の水産振興に寄与することを目的とする。2 進行状況(これまでの結果概要と進捗率):平成13年度~17年度に得られた調査結果の概要を下記に示す。(1)ワカサギ:(i)不漁原因として、産卵場の環境悪化、初期餌料プランクトンの減少、放流の影響について検討し、これらの影響は少ないと考えられた。 (ii)主要な産卵場は斐伊川河口域であることを明らかにした。 (iii)水槽実験によると、水温が30℃以上でへい死数が多くなることが分かった。 (iv)高水温(夏季)が著しい年は不漁傾向がみられた。 (v)H6年以降資源が回復しない要因は、高水温の影響に加え、斐伊川河口域での産卵親魚の獲り過ぎであると考えられた。 (vi)これらの結果も参考に、宍道湖漁協は平成15年以降斐伊川河口域を1月15日~2月15日(主産卵期)の間を刺網操業禁止とした。(2)シラウオ:(i)平成14~17年の6月における稚魚発生量とます網漁獲量の間には17年を除いて高い相関関係がみられた。 (ii)シラウオ卵の出現は宍道湖の西岸・南岸・東岸の河口域(砂質帯)でみられ、ワカサギに比べて産卵場が広範囲であることから、親魚が集中して漁獲される可能性は低いと考えられた。(3)宍道湖における刺網漁業実態:(i)刺網で漁獲される重要魚類(ワカサギ、シラウオ、フナ、コイなど)の漁獲量を標本船調査から推定した。 (ii)漁獲量は定置網の5倍~10倍と多く、宍道湖では魚類を対象とした漁業種では刺網が大きな割合を占めていた。 (iii)刺網による漁獲実態も踏まえ、前述した斐伊川河口域でのワカサギ刺網の操業禁止期間が設定された。3 問題点:(1)ワカサギ:得られた調査結果をもとに、いかに資源の管理・回復につなげるかは今後の重要な課題である。今後の課題としては次の3点が上げられる。 (i)操業禁止期間の効果の検証 (ii)有効な資源管理方策の検討 (iii)分布域の特定と減耗要因の解明(2)シラウオ:本種は年により十倍以上の漁獲変動があり、一度資源が減少すると数年連続する。この低迷期間を短縮させるような資源管理手法の検討が求められている。 4 今後の計画:(1)ワカサギ:宍道湖・中海・河川における産卵および稚魚の分布状況を定期的に調べ、また標本船調査により漁獲実態および移動回遊生態を把握し、資源の回復・管理手法について検討する。(2)シラウオ:幼稚魚の分布域を特定し、この時期の減耗対策や産卵親魚の保護対策を検討することにより、資源管理の方策を検討する。
研究対象 水産
専門 水産資源
部門 河川・湖沼
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