摘要 |
目的:ジュンサイについては黒変減少を解明、除去するとともに新たな加工品を開発する。ハタハタについては廃棄物を含めた原料特性の把握、主要な加工品の水産発酵食品の品質向上および新たな加工品開発を目指す。成果:(1)生のハタハタ卵塊を使用し、ゼリー状タンパク質の溶解性と卵の結着と硬化について検討した。卵の硬化と接着は阻害剤の効果からトランスグルタミナーゼにより惹起されることが示唆された。(2)シラコとメスドレス原料としての特性をしょっつる試作で検討した。シラコを原料とするとアルギニンが多いしょっつるが得られた。メスドレスを原料とした場合はアミノ酸濃度を高めた。(3)ジュンサイはこれまでにない甘味系の加工方法、ハタハタは独特の生臭みを抑える原料処理を加えた加工方法を検討した。ジュンサイ試作品はクエン酸のみで処理されているためフルーツとの違和感はなかった。ハタハタは水洗→塩漬け→クエン酸処理→水洗の処理で生臭みが除去され、調理するとほとんどハタハタ独特の生臭みは感じられなかった。 (4)ハタハタずしの適性について比較検討した。焼酎白麹菌の米麹は、クエン酸を生産することが特徴であり、ハタハタずしでは新しい風味を付与する。
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