課題名 |
畜産的土地利用技術の確立 |
研究機関名 |
福島県農業総合センター
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研究分担 |
畜産研究所
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研究期間 |
継H16~20 |
年度 |
2006 |
摘要 |
目的:和牛繁殖経営において、地域の有休農耕・林地を対象とし、低コストで粗放的、簡易的な畜産利用を目的とした土地利用管理技術を確立する。結果:(i)ASP(Autumn Saved Pasture)とは耕作放棄地等を草地化して、その一部を晩夏から秋には放牧を行わずに牧草を備蓄し、晩秋から初冬にかけて放牧利用をする技術である。この技術を用いて放牧期間の延長を図り、耕作放棄地における畜産型利用技術体系を確立することを目的として試験を実施した。ASP放牧地の牧養力(241CD/ha)を考慮した上で、放牧地に余裕がある場合にASP利用を行ない放牧期間を延長することは、畜産経営、遊休地等利用において非常に有効であると考えられた。また、放牧地では牧草中のK含量が高くなることから、施肥時期と施肥量の検討を行った結果、早春>初夏>初秋と施肥量を減量してゆく方法によってK含量を低く抑えることできた。(ii)水稲(食用品種または飼料用品種)が栽培されている水田において、収穫後から翌年の栽培開始までの未利用期間に牧草や麦類を栽培する二毛作技術の検討を行った。牧草、麦類の播種時期は、水稲収穫1週間前から直前が種子の定着が良く、播種量は、通常量の2倍量が最も収量が高かった。(iii)中山間地域に多い狭小分散耕作放棄地や水田等に適した簡易な牧草導入方法を検討した。耕作放棄水田等を簡易に草地化して放牧等に利用するためには、簡易草地更新機や麦用部分耕播種機等を用い、ほ場全体に牧草を導入する方法が収量も多く有効であった。上記のような機械での作業が困難な条件のほ場においては、マクロシードペレット等を用いた方法で牧草導入が図ることができるため、ほ場条件にあわせてこれらの方法を選択、または併用することが効果的であると考えられた。
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カテゴリ |
管理技術
経営管理
飼料用作物
水田
施肥
中山間地域
低コスト
二毛作
播種
繁殖性改善
品種
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