課題名 |
農薬安全使用技術・減農薬栽培技術の確立 (2)良質麦大豆生産のための防除法の確立 |
研究機関名 |
滋賀県農業技術振興センター
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研究分担 |
環境研究部
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研究期間 |
継H17~20 |
年度 |
2006 |
摘要 |
目的:麦については、県内の赤かび病菌の系統判別と毒素タイプを調査するとともに、防除技術の開発とDON軽減対策を確立する。また、大豆についてはハスモンヨトウ等の主要害虫の発生生態を明らかにし、効果的な防除体系を確立する。結果:県内で採集した赤かび病菌152菌株を調査した結果、第6系統(F.asiaticum)が98%、第7系統(F.graminearum s. str.)が2%であり、毒素型はNIV産生型が88.2%、3ADON産生型が11.2%、15ADON産生型が0.7%であった。感染のリスクは開花期に高まり、この時期の感染によって1穂あたりの粒数は減少し、赤かび粒率は高くなった。立毛中で発病穂率が低い場合にはDON濃度は検出限界以下であったが、発病穂率が高い場合にはDONが検出された。粒厚が薄いとDON濃度は高くなることから収穫後の調製によってDON汚染を軽減出来る可能性が示唆された。フェロモントラップでのハスモンヨトウの誘殺個体数は南風の強くなる6月下旬に増加することから、早期に出現する個体は、この南風によって飛来する可能性が示唆された。8月の誘殺個体数の増加にともなって大豆の被害(白変葉)は生じたが、前年度のような白変葉被害にピークは認められなかった。9月以降の被害はほとんどなく、これは餌としての大豆の相対的価値の低下が原因と考えられた。薬剤感受性試験では採集地域によって差が認められた。ハスモンヨトウ防除に有望な病原菌に対して影響の少ない殺虫剤を選定した。
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カテゴリ |
病害虫
害虫
栽培技術
大豆
農薬
フェロモン
防除
薬剤
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