飼料イネと粕類主体の搾乳牛用発酵TMR飼料調製技術の開発

課題名 飼料イネと粕類主体の搾乳牛用発酵TMR飼料調製技術の開発
研究機関名 広島県立総合技術研究所畜産技術センター
研究分担 飼養技術部
研究期間 継H17~19
年度 2006
摘要 目的:現在,飼料イネホールクロップサイレージ(WCS)の利用は,耕種農家と近隣の畜産農家の限られる地域にとどまっており,飼料イネWCSの生産拡大には新たな取組が望まれている。一方,都市に滞留する莫大な食品製造副産物の利用も求められている。そこで,既存の混合飼料(TMR)供給センターを活用し,飼料イネWCSと食品製造副産物の広域流通を推進するため,飼料イネWCSと食品製造副産物を組み合せて調製したTMRの迅速成分測定技術法の開発,長期貯蔵に耐えうる発酵TMRの調製貯蔵技術,安定した乳生産が可能なTMRの給与技術を開発する。これまでの成果:(ア)TMRの発酵特性の解明:a 乳酸菌添加と脱気方法の組合せがTMRの長期保存と採食性に及ぼす影響:TMR調製時における脱気程度(‐7.7hPa,‐11.5hPa,‐15.4hPaの3区)の効果を貯蔵後30日目に泌乳牛を用いて確認したところ,脱気程度の強いもの(‐15.4hPa)は乾物摂取量を有意に増加させる(P<0.05)ことが判明した。また,これらの発酵TMRは開封後の二次発酵が14日以上にわたり抑制でき,特に,乳酸菌の添加は,貯蔵TMR中の酵母数の低下に有意な効果を示すことが明らかになった。b 飼料イネの切断長と攪拌時間が貯蔵性,発酵品質と採食性に及ぼす影響:飼料イネWCSの切断長を1.5cm,4.5cmおよび6cmとし,TMR混合機(横軸オーガ)による攪拌の時間経過がTMRの飼料片粒度サイズの割合に及ぼす影響を調査したところ,飼料片粒度割合の変動は切断長が長いもので大きく,混合精度向上は切断長4.5cm以下が望ましいことが明らかになった。採食性は1.5cm切断長のものが優れる傾向であった。(イ)飼料イネWCSの飼料片粒度割合の違いが乾物摂取量および泌乳成績に及ぼす影響:飼料イネWCSを用い,発酵TMRの飼料片粒度の異なる発酵TMRを分娩前4週~分娩後14週に給与したところ,大粒子割合の少ない発酵TMRの給与では,分娩後6~7週頃まで乾物摂取量,乳量が高く推移する傾向にあり,分娩後3週には乳タンパク質率が有意に高く推移した。粗飼料乾物摂取量当りあるいは飼料イネ乾物摂取量当りの咀嚼時間は大粒子割合が少ないもので短く,乳量40kg/日程度の乳牛の乳量,乳成分を維持できるTMRであることを明らかにした。(ウ)飼料イネWCS混合割合の違いが乾物摂取量および泌乳成績に及ぼす影響:飼料イネWCSの混合割合の異なる発酵TMR(飼料イネWCS割合18%と12%で,ビール粕と豆腐粕を混合)の給与が,分娩~娩後3ヶ月における摂取量,泌乳成績および咀嚼行動に及ぼす影響を,乳牛6頭を用いた一元配置法で検討し,各TMRに配合飼料を追加し,粗飼料割合やNDF,NFC含量を調整することにより,両区のTMRとも,泌乳前期における乳量40~45kg/日程度の乳牛の乳量,乳成分が維持できることを明らかにした。
カテゴリ 生産拡大 測定技術 長期保存・貯蔵 乳牛 保存・貯蔵

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