課題名 |
安全・安心な水環境の次世代への継承 ~硝酸性窒素等による地下水汚染の防止・改善 ~硝酸動態モデルとGISを活用した汚染軽減総合対策の確立と評価 |
研究機関名 |
北海道立十勝農業試験場
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研究分担 |
栽培環境科
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研究期間 |
継H19~20 |
年度 |
2007 |
摘要 |
a.試験目的 本研究プロジェクトで得られた硝酸汚染軽減技術に関する成果や、既往の各種技術を組み合わせ、汚染実態とその要因に対応した軽減対策を提示し、効果を現地で実証・評価する。十勝農試では、 畑作の土壌診断に基ずく窒素減肥による硝酸汚染軽減効果を実証する。、b.試験方法 (1) 調査地点:平成18年度より減肥試験を実施中の十勝管内現地圃場2カ所 (2) 供試作物:ダイズ、スィートコーン (てん菜跡)(2) 処理条件:農家慣行区、減肥区 (2ヶ年継続)(3) 調査項目:土壌浸透水中硝酸性窒素濃度の推移、作物収量、窒素吸収量、土壌中硝酸性窒素濃度、c.結 果:ア) 有機物投入量の少ない多湿黒ボク土Aにおける硝酸性窒素濃度(深さ80cmの土壌溶液)は、春季に多雨であったH18年てんさい作付時に高濃度となったことを除けば、てんさい茎葉鋤込み後の大豆作付けにおいても減肥区・対照区ともにほぼ常に10mg/Lを下回るレベルにあった。イ) 多湿黒ボク土Aにおける秋季の0-100cm無機態窒素量はH16年の18.1kg/10a以降減少傾向にあり、H19年には減肥区で7.1、対照区で9.9kg/10aにまで減少し、また減肥区での減少傾向が著しかった。ウ) 有機物投入量の多い多湿黒ボク土Bにおける硝酸性窒素濃度は、多湿黒ボク土Aよりも常時高い傾向にあり、またH19年(スイートコーン作付け時)にも、5月の多雨のためと思われる濃度上昇が観察された。また硝酸性窒素は全般に減肥区が対照区よりも低く推移した。エ) 多湿黒ボク土Bにおける秋季の0-100cm無機態窒素量は、H16年の30.2kg/10a以降減少し、対照区ではH17~18年には12.3kg/10aにまで減少したが、H19年スイートコーン収穫後(秋まき小麦播種後)には再び増加し30.9kg/10aと元のレベルとなった。減肥区では対照区よりも無機態窒素量は少なく、H18年てんさい収穫後には6.0kg/10aにまで減少したが、H19年スイートコーン収穫後(秋まき小麦播種後)に再び増加し25.7kg/10aであった。、
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カテゴリ |
小麦
大豆
てんさい
土壌診断
播種
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