経年草地の草勢回復技術の確立

課題名 経年草地の草勢回復技術の確立
研究機関名 福島県農業総合センター
研究分担 畜産研究所
研究期間 継H18-22
年度 2007
摘要 目的:県内には多くの経年草地が存在し、その生産・利用性の回復は喫緊の課題であるが、立地条件やコスト面から更新が進んでいない。、結果:(1)時間と労力の必要な坪刈り調査によらない、簡易な草量調査方法を開発した。坪刈り法と比較した場合の収量推定誤差は、放牧地で大きくなった。そこでライジングプレートメータ(RPM)を用いた方法で更に改良したところ、製作費は数百円に抑えられ、市販品と同程度に適合する検量線が得られた。特に、測定値をガンマ分布曲線に当てはめる推定法で精度が向上し、放牧地での推定誤差は市販品の1/2以下となった。測定作業時間は坪刈り法が23.7分/10a、当手法11.0分/10aであった。また、当手法で簡易に収量推定値を計算できるExcelシートを作成した。(2)人工衛星画像を利用した、簡易な植生調査方法を検討した。ランドサットTM衛星画像を利用し、近赤外線波長の輝度値を解析して終了を推定する手法を検討した。当場上空から撮影された衛星画像データの近赤外波長を表示させる合成画像を作成し、圃場ごとの平均Red Pixel LevelにPixcel数を掛けた値と実際の収量を比較したところ、相関係数は0.969と有意に高い値を示した。(3)簡易草地更新機(ニプロPRN801)を利用して省力的かつ効果的に雑草の多い草地を更新する技術を開発した。非選択制除草剤散布後の播種方法では、格子状播種区は列状播種区と比較して雑草率が1/2、裸地率が1/5となった。翌年の1番草収量は、更新前までの約2倍に改善された。更新作業にかかる時間・更新コスト(物材費)は完全更新が83分/10a・21,960円に対して、当体系は23分/10a・13,443円/10aであった。以上から次の作業体系が望ましいと考えられた。(1)最終番草収穫、(2)除草剤散布、(3)土改材・堆肥散布、(4)簡易更新機(格子状播種)。(4)条件の悪い放牧地を効果的に簡易更新する方法について検討した。傾斜約10度ではニプロ機で作業でき、耕耘深度を約3.5cmで行うことで地中の石に当たる際の衝撃が低下し、その後の発芽状況も問題はなかった。グランドホッグ(GH)は穿孔ローラーを最大角に設定した場合、ルートマットが厚く固化したほ場では負荷が大きくなり、穿孔刃の折損が頻発した。作業時間・コストは両機械で差がなかった。播種から3ヵ月後の牧草被度はGH播種区は45%、ニプロ播種区は90%と明らかな差が出た。、、
カテゴリ 病害虫 コスト 雑草 除草剤 播種

こんにちは!お手伝いします。

メッセージを送信する

こんにちは!お手伝いします。

リサちゃんに問い合わせる