湖辺のにぎわい復活事業

課題名 湖辺のにぎわい復活事業
研究機関名 滋賀県水産試験場
研究分担 栽培技術・環境病理担当
研究期間 継H17~20
年度 2007
摘要 (1)漁場の再生と維持を両立させる新技術の実証、 1)湖底耕耘による底質改善効果の把握試験、 漁場環境改善事業(水産庁から別途滋賀県漁連への委託事業)実施のための試験区画の設定、浮標の設置、補修等を行うとともに、昨年度開発した回転羽根式湖底耕耘器による耕耘試験を実施した。、 南湖の底泥を用いた室内実験を実施し、耕耘頻度が高いほど底泥の酸化還元電位の回復が早くなることを確認した。漁場環境改善事業(湖底耕耘)の経年実施により、水草の繁茂が周年抑制され、漁場環境の改善と維持が図られた。、 2)濾過食性貝類移植による底質改善効果の把握試験、 セタシジミのD型仔貝約4億個体を生産し、南湖試験区の4カ所に等分して集中放流するとともに、採泥器を用いて稚貝の採集調査を実施した。、成果:試験区の一部で稚貝生息密度が上昇傾向にあることを確認した。、 3)効果確認調査、 試験区の内外に水草採集調査定点(南湖27地点、西の湖15地点)、水底質分析定点(南湖5地点、西の湖3地点)、ORP(酸化還元電位)調査ライン(南湖のみ9地点×4本)を設けてモニタリング調査を実施した。、 2周波(200kHzおよび50kHz)のGPS魚探を使って試験区全域における水草群落分布の音響データを収集した。昨年度の音響データの解析から、湖底耕耘の継続によって水草の異常繁茂が抑制可能であることが示された。、(2)漁場資源涵養に資する生態系の復元に係る新技術の実証 、 1)湖岸植生多様化効果試験、 昨年度実施したヤナギ、マコモの植栽の追跡調査を行った。、 マコモはほぼすべての実験区において順調に生育していた。ヤナギは一部が流出したが、その他のものは約1mに成長した。さらに、周辺水田育成ニゴロブナの試験区利用状況調査を実施し、ヤナギ、マコモともに容易に定着し生長することが分かった。、 2)植食性固有魚等放流試験、  (1)ワタカの放流効果を把握するため、7月から種苗生産を開始し3月上旬に南湖および西の湖へ合計14万尾のALC標識種苗の放流を実施した。、  (2)過年度に西の湖へ放流したワタカの放流効果を把握するため、西の湖や琵琶湖での調査を実施した。、 漁獲されたワタカのほとんどが放流魚であると推定された。ワタカ放流魚は満2年で成熟することが分かり、これまで放流してきた種苗のなかにもその年齢に達しているものもいることから、今後は再生産が期待される。、  (3)コイ、ワタカによる沈水植物の繁茂抑制および底質改善効果を評価するため、大中干拓地調整池のコカナダモ繁茂水域に試験区画を設置して天然水域での試験を行った。、 コイやワタカの放流区では、放流後2~3週間でコカナダモの現存量が大幅に減少した。また、コイ放流区では対照区に比べて底質中の、有機物量や硫化物量が減少したが、ワタカ放流区では増加した。天然の条件下において、20℃前後の水温条件でもワタカやコイが摂餌、行動を通じて抑制効果や底質への影響及ぼすことが証明出来た。、底質の数値(ORP等)の改善にはさらに高頻度の耕耘や長期間の事業継続が必要と考えられるが、南湖におけるシジミ資源の比較的早、い時期に回復が期待されることから、漁場の早期再生と維持を図るためにD型仔貝の初期育成による放流効果の向上技術を確立する必要、がある。、(3)マゴイ増殖技術開発研究、 マゴイの資源増殖を図るため、ミトコンドリアDNAと核DNAの判別法によってマゴイと判断されたコイを親魚として用いて種苗生産を行、い、5月25日にふ化仔魚14万5千尾、6月21日に2cm稚魚15万7千尾を西の湖に放流した。
カテゴリ GPS 水田 モニタリング

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