課題名 |
カキ紅葉の安定生産技術の開発 |
研究機関名 |
奈良県農業総合センター
|
研究分担 |
特産開発
|
研究期間 |
新(19)~(21) |
年度 |
2007 |
摘要 |
県産未利用植物資源である紅葉したカキの葉を安定的に発色・生産できるシステムを開発し、高付加価値生産に資することが目的。1.カキ紅葉発現の要因解明 温度条件については13~15℃の管理で紅葉発現が優れていた。光条件については、青色と紫外線の夜間照射処理で紅葉発現が優れていた。また光制限処理では全処理区で紅の発色は小さかったが、顕著な緑色の退色が確認された。紅葉発現は品種間差の影響を強く受けることが明らかとなり、供試品種・系統の中から特に紅葉発現の優れていた12品種を紅葉品種として予備選抜した。また、同品種間では広島できれいな紅葉になる傾向あった。2.カキ紅葉の人為的作出法の開発 発生枝の種類については、徒長枝の紅葉発現が優れていた。植調剤散布についてもエスレル等の散布で紅葉発現が優れていた。環状剥皮処理については強い紅葉発現が認められたが、落葉による欠損が著しく安定生産に対して課題を残した。摘雷摘果・収穫の時期と紅葉発現の関連は認められなかった。3.カキ紅葉の経済的・社会学的の価値の評価 (1)カキ紅葉はつまものとして主に9月上旬から12月上旬まで流通しており、安定した供給、揃った大きさ等が望ましいと考えられた。(2)柿の葉の保存方法の特許を使用している業者に対して流通・販売に関して聞き取り調査を行ったところ試験的な販売では築地市場でカキ紅葉は1枚15~30円で取引されている。(3)県内柿の葉寿司メーカー3社を対象に行った調査の結果、紅葉1枚あたりの価格は緑の葉と同等から1.7倍程度に抑えることがのぞましく、安定した供給、柿の葉寿司用に寿司を包めるなどの性質を必要としているということが明らかになった。
|
カテゴリ |
かき
高付加価値
光条件
品種
|