a.農村地域における健全な水循環系の保全管理技術の開発

課題名 a.農村地域における健全な水循環系の保全管理技術の開発
課題番号 2008010694
研究機関名 農業・食品産業技術総合研究機構
研究分担 (独)農業・食品産業技術総合研究機構,農工研,農地・水資源部
研究期間 2006-2010
年度 2008
摘要 1)農村地域における水循環系の健全化を図るため、水田農業地域の流域を対象に任意の時点・地点の土壌水分量やかんがい水量、河川流量などを算定できる分布型水循環モデルを開発した。2)地下水流動および物質移動機構については、鹿児島県沖永良部島において地下水質調査を行い、農薬を指標とした不飽和帯の浸透特性評価手法を開発した。また、環境同位体測定により石川県手取川扇状地の地下水の分布状況を把握した。さらに、沖縄県多良間島において現地調査を行い、淡水レンズの存在を確認した。3)地下ダムを対象とした水質予測については、沖縄本島南部地域の地下水位および地下水質変動状況の解析により、地下水質の変動特性が洞くつの発達状況に影響されることを明らかにした。また、鹿児島県沖永良部島の地下水質と環境同位体の分布状況を明らかにした。4)水循環の健全性評価手法については、水質を指標として北海道釧路湿原の地下水涵養要素の割合を明らかにするため、湧水および河川水の水質分布状況を把握した。また、国土保全機能に関しては、広域の流出シミュレーションに基づき、ため池提体への放流口設置およびため池の水位管理がため池群が持つ洪水軽減機能の発揮に効果的であることを明らかにした。5)微量物質の移動過程に関しては、水生生物の生育環境や食料生産基盤を確保する上で重要な亜鉛の移動実態を把握するため、かんがい期、代掻き・田植え期における農業用排水路中の濃度変化特性を明らかにした。6)汚濁負荷の軽減技術については、木炭に付着した微生物は硝化・脱窒活性を有しており、木炭を利用した水質浄化装置の水田排水中の窒素除去に対する有用性を示した。7)地温探査と逆解析によるため池堤体の漏水経路の探査法を開発した。また、GISや水量・水質を定量化するモデルを活用して、農業水路の利水機能、生態系保全機能および水質保全機能を評価する手法を提案した。8)食料生産変動に及ぼす影響の評価に用いる水供給・水利用モデルを開発し、メコン河流域においてその実用性を検証した。9)水管理手法については、アンケート調査により、ユーザーとなる農家が高機能型水管理支援システムに対して期待する事項を明らかにした。また、下水処理水の農業利用については、再生水の用水管理方法および管理体制を提案した。
カテゴリ 病害虫 管理技術 水田 農薬 水管理

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