d.地域資源を活用した豊かな農村環境の形成・管理技術の開発

課題名 d.地域資源を活用した豊かな農村環境の形成・管理技術の開発
課題番号 2008010697
研究機関名 農業・食品産業技術総合研究機構
研究分担 (独)農業・食品産業技術総合研究機構,農工研,農村環境部
研究期間 2006-2010
年度 2008
摘要 1)地域資源を活用した豊かな農村環境の形成については、日本版POMS(Profile of Mood Statesの略称)を改良したアンケート方法により、小・中学生に対する農村・農作業体験の教育・保健休養機能を評価し、体験の前後で「怒り」、「不安」が低下していることを解明した。農村集落の景域構造解析の対象を音質まで拡張し、親近性の高い音質は、ラウドネス(音のうるささ)10~20soneを閾として、それより低い値、シャープネス(音の甲高さ)1.0~1.5acumであることを明らかにした。脳が快適と感じる指標を用いることにより、都市景域音は農村景域音と比較して、多くのストレスをもたらしていることを明らかにした。2)農村空間を把握・形成・管理する手法を開発するため、安価で多機能のGISエンジンを開発し、住民参加ワークショップとGISを連動した計画手法を提案した。また、地域資源・管理主体に着目した環境協働管理のポテンシャルの分析手法を開発した。3)自然的・社会的立地構造の変化が農業用施設およびその周辺環境に与える影響を評価するため、環境資源の数値情報の収集・整備により構築されたGIS用の集落資源保全データベースを作成した。また、畦草植生などの「田んぼの草花調査」を計画する際の住民参加型調査の設計法や「生きもの調査」で得られたデータを登録する登録支援システム(IS-ABDIS)を開発した。さらに、農家・非農家の混在状況が異なる2地区において、非農業者が農村資源の好ましさを評価する構造を揚水水車を例に明らかにした。4)生態系ネットワークの整備・形成技術については、農法や環境配慮施設が生態系に与える影響を把握するため、栃木県内の水田・水路では、農法のほか、植生や地下水などの影響を受けたδ13Cやδ15Nの特異なスポット(101~102のスケール)が存在していることを明らかにした。遺伝的ネットワーク解明に用いるホトケドジョウのDNAマーカーが、遺伝的生物多様性の指標として有効であることを検証した。秋田県駒場北地区におけるトミヨ類の環境選好曲線を開発するとともに、千葉県下田川における分布を用いたタモロコ、ドジョウの環境選好曲線の実証等を行った。また、水路の用水流量を確保するための水草の管理はトミヨの生息環境破壊につながるため、刈り取った水草を池の淵に垂らしてトミヨの復帰を促し生命消失を防止する方策を提案した。
カテゴリ 管理技術 水田 データベース DNAマーカー

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