(1)農業環境中における有害化学物質のリスク評価手法及びリスク管理技術の開発

課題名 (1)農業環境中における有害化学物質のリスク評価手法及びリスク管理技術の開発
課題番号 2008010734
研究機関名 農業環境技術研究所
研究分担 (独)農業環境技術研究所,有機化学物質研究領域
協力分担関係 興和総研
東洋電化工業
残留農薬研究所
研究期間 2006-2010
年度 2008
摘要 ア 農薬等の環境リスク評価手法及びリスク低減技術の開発1)有機化学物質のリスク評価手法の開発 平成19 年度開発した有機化学物質の地球規模での汚染拡散を評価できるマルチメディアモデル(NIAES-MMM)の空間解像度を向上(緯度15?×経度30?/グリッド→緯度5?×経度15?/グリッド)させ、モデルの精緻化を進めた。また、各種水稲用除草剤及びその代謝分解物の河川中での濃度を経時的に測定したところ、一部の除草剤で代謝分解物の濃度が親化合物の濃度を上回る薬剤があり、生態系への影響評価には代謝分解物についても考慮することが必要と考えられた。そのため、河川水中農薬濃度予測モデル(PADDY-Large)を改良して、代謝分解物の挙動をも予測可能とし、桜川中流域でのモニタリングデータとの照合によりその妥当性を確認した。2)有機化学物質のリスク低減技術の開発 近年、キュウリから残留基準値を上回る濃度でディルドリンが検出され、産地では生産の自粛等の対応を余儀なくされている。このため、栽培前にキュウリのディルドリン残留濃度を予測する手法を検討し、50%メタノール・水(v/v)抽出により得られた土壌中ディルドリン濃度が、土性が異なっていてもキュウリ植物体中ディルドリン濃度の差異を反映することを明らかにした。この成果は、キュウリ栽培の適否を判定する方法として活用が期待され、現在、地域の農業研究機関と共同で実証試験を実施している。また、近年、カボチャから残留基準値を上回るヘプタクロル類が検出されている。ヘプタクロルは土壌中での消失速度が遅く、農薬(殺虫剤)の失効(1975 年)から30 年以上経過した現在でも農地に残留している。このため、キュウリのディルドリン対策として効果が認められた低吸収作物への転換、低吸収品種の選択、吸収資材による吸収抑制技術について、カボチャのヘプタクロル対策としての適用性を確認した。イ 重金属汚染リスク評価手法及び汚染土壌修復技術の開発1)重金属リスク評価手法の開発 安定同位体カドミウム(111Cd)を添加した土壌のカドミウム同位体比から、土壌中の可溶性カドミウム総量を推定できる手法を開発した。本成果は、土壌中カドミウムの作物への吸収リスクを評価することに活用できる。2)重金属リスク低減技術の開発 麦や野菜など畑作物のカドミウム汚染対策として、水田土壌で確立したカドミウム化学洗浄法の転換畑における効果を検証するため、平成18 年度に化学洗浄を実施した水田ほ場において、小麦の現地栽培試験を行うとともに、同ほ場の土壌を用いたポット試験(オクラを栽培)を実施した。その結果、洗浄ほ場において土壌Cd 浄化効果はほぼ維持され、無洗区に対する洗浄区の玄麦Cd 含量低減率は約50%、ポット試験のオクラでは約54%と土壌Cd 除去率に近い値となり、化学洗浄法によるCd 吸収リスク低減効果が確認された。 カドミウム汚染畑地土壌のファイトレメディエーション技術の開発のため、イネ(品種:IR8、長香穀)とソルガム(品種:G ソルゴー、H ソルゴー)を畑条件で栽培し、地上部カドミウム吸収量の品種間比較を行った。地上部カドミウム吸収量が最も高かった畑栽培イネの長香穀が、畑ほ場の修復作物として有望な品種であると考えられた。 重金属低吸収品種利用技術の開発のため、農研機構・東北農研センターと共同で玄米カドミウム濃度が低く、かつ栽培特性が向上した羽系5系統を選抜した。これら5系統の玄米Cd 濃度は一般品種の半分程度であり、カドミウム低吸収品種としての活用が期待される。
カテゴリ 病害虫 オクラ かぼちゃ 管理技術 きゅうり 除草剤 水田 水稲 農薬 品種 モニタリング 薬剤

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