課題名 | (2)新機能シルクを利用した多様な生活用資材の開発 |
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課題番号 | 2008010733 |
研究機関名 |
農業生物資源研究所 |
研究分担 |
(独)農業生物資源研究所,昆虫科学研究領域,生活資材開発ユニット (独)農業生物資源研究所,昆虫科学研究領域,生活資材開発ユニット (独)農業生物資源研究所,昆虫科学研究領域,生活資材開発ユニット (独)農業生物資源研究所,昆虫科学研究領域,生活資材開発ユニット |
研究期間 | 2006-2010 |
年度 | 2008 |
摘要 | 1.遺伝資源や育種素材から、比較的繭糸強度の高い系統を中国種及び日本種それぞれ選出し、高強度遺伝子の集積を想定して交雑育種を行った結果、中国種系、日本種系において選抜効果が認められ、強度は高まった。 2.これまでセリシンホープと広食性系統との交配後代から、低コスト人工飼料に対する摂食性、及び営繭率や化蛹歩合等を選抜によって高めてきたが、より実用的なレベルを満たすため、3齢以降桑葉を含む2M飼料を用い、日本種系統で有望な蛾区を見出した。3.セリシンホープとTG系統との交配により組換えタンパク生産を検証したところ、その絹糸腺においてGFPタンパク質を十分生産でき、タンパク質の回収が容易となった。4.遺伝的均一性が高い熱帯系中国種の大造と、広食性実用素材系統(日01号)を用いて染色体置換系統を作出するため、戻し交雑第5世代(BC5)まで進めた。5.繊度の小さい品種である「はくぎん」の光沢値は高く、繊度が大きい品種は光沢値が低くなることが分かった。また、生糸よりも繭糸の方が光沢値は高く、織物も繊度の細い品種の方が光沢値は高かった。6.繭糸により内径1.5mmの人工血管を試作し、ラットへの移植を試みたところ、フィブロイン繊維は移植後の時間の経過とともに減少し、反面コラーゲンが増加していることが確認された。7.オワンクラゲ由来の蛍光タンパク遺伝子(GFP)やサンゴ由来の蛍光タンパク遺伝子(DsRED)を導入したTGカイコの大量飼育が可能となったので、それらの繭に適する煮繭方法としてアルカリ、界面活性剤液による真空浸透煮繭法を見出し、こうして繰糸した生糸を用いたニット、織物、インテリア製品等を作出した。これら製品に青色LEDを照射したところ蛍光を発することが確認された。 |
カテゴリ | 育種 遺伝資源 カイコ 桑 低コスト 品種 |