(5)熱帯・亜熱帯島嶼における持続的作物生産のための環境管理技術の開発

課題名 (5)熱帯・亜熱帯島嶼における持続的作物生産のための環境管理技術の開発
課題番号 2009014024
研究機関名 国際農林水産業研究センター
研究分担 (独)国際農林水産業研究センター,熱帯・島嶼研究拠点
協力分担関係 フィリピン土壌・水管理局
研究期間 2006-2010
年度 2009
摘要 ・ 多くの作物で夜の早い時刻帯に栄養塩を含んだ水を根圏に供給すると、早朝の同量潅水より30%増収した。これは、作物がこの時刻帯に蒸散を伴わずに栄養塩を吸収する能力を有するためであると考えられる。・ 前作にヘアリーベッチ(Vicia villosa)を栽培した不耕起圃場とヘアリーベッチを栽培せず耕起した圃場でトウモロコシを栽培し窒素溶脱量を比較した。両処理の窒素投入量(前作のヘアリーベッチと雑草が含む窒素と施肥窒素の和)、トウモロコシの窒素吸収量はほぼ等しかった。トウモロコシ収穫3カ月後までの窒素溶脱量に両処理間の差は無かったことから、前作のマメ科が固定する窒素は余剰な溶脱源にならないことが明らかとなった。・ トウモロコシ単作区及びトウモロコシとピジョンピーの混作区を設け、肥料、光及び土壌水分の競合を解析した。肥料競合はなく、トウモロコシのバイオマス量は、光競合で12%、光と土壌水分の競合で28%低下した。前作のマメ科作物は、本作物の播種前に刈払うことが望ましいことが判明した。・ 水・土砂・栄養塩流出の統合解析モデルであるSWAT(Soil and Water Assessment Tool)を石垣島の轟川流域に適用した結果、河川流量及び土壌流出量をよく再現できた。モデル解析により、土壌侵食の多い地域の特定及びグリーンベルトの効果を予測できる。・ 新規観測孔及びモニタリング用井戸で継続的に水位・水質観測を行った結果、電気伝導度の測定値は潮位の影響を受けて変動している可能性があることを確認した。・ マーシャル諸島においてセミナーを開催し、現地調査結果について関係機関と情報共有及び意見交換を行ったことにより、現地での協力関係を強化できた。・ 淡水レンズ(地下水)貯留量の観測態勢を整え、電磁探査を実施した。その結果、モニタリング用井戸の地下水の電気伝導度の実測値と電磁探査の解析結果の整合性を確認できたことから、電磁探査断面における淡水域分布の推定が可能になった。・ GISを使用して土地利用現況図を作成した。・ 土壌保水性の向上を目的として、現地入手可能な材料であるココナツのハスクや葉を炭化することで製造した土壌改良材の使用により、土壌中の保水性が増大することを明らかにした。
カテゴリ 肥料 病害虫 亜熱帯 管理技術 雑草 施肥 とうもろこし 土壌改良 播種 ピーマン モニタリング

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