ア 食料、農業、農村の動向分析及び農業技術開発の予測と評価

課題名 ア 食料、農業、農村の動向分析及び農業技術開発の予測と評価
課題番号 2009013837
研究機関名 農業・食品産業技術総合研究機構
研究分担 (独)農業・食品産業技術総合研究機構,総合企画調整部,研究調査チーム
研究期間 2006-2010
年度 2009
摘要 1)(1)「食料供給能力を備えた低炭素・エネルギー自給型農業の実現に向けた研究課題」、(2)「業務・加工用野菜の生産拡大に向けた研究課題」、(3)「遺伝情報の関連解析及びゲノミックセレクションの特性評価と農業研究での活用」、(4)「家畜排せつ物の積極的利用に関する研究開発方向」の各課題について、関連する社会、政策及び科学技術の動向を分析し、今後の研究開発方向を提示した。(1)では、(1)水稲生産におけるかんがい排水及び肥料供給に要するエネルギーは、生産現場で直接消費される燃料と同等で、二酸化炭素の間接的な発生に大きく関与していること、(2)食料供給力の確保に向けた水田農業技術の研究開発では、土地生産性、労働生産性の向上に加え、化石エネルギーへの依存度が高い農業用水や肥料の利用効率向上の視点を加えることが重要であること、を明らかにした。(2)では、業務・加工用としての輸入拡大が今後懸念される品目として、土地利用型で越冬する作型のため高コストとなりやすい、白ねぎ、たまねぎ、にんじん、キャベツを抽出した。また、輸入に対抗するためには、水田・畑輪作への露地野菜の導入や冬作の低コスト安定生産技術の開発等が重要であることを提示した。(3)では、(1)関連解析は誤検出が多いため、自殖性作物では育種効率の向上をもたらしていないこと、(2)ゲノミックセレクションは畜産分野での利用が進んでおり、自殖性作物を想定したシミュレーションでも有用性が示唆されていることから現場での適用が期待されること、を明らかにした。(4)では、年間約9千万tも発生する家畜排せつ物の積極的な利用を促進するためには、(1)窒素肥効強化堆肥、病害抑制堆肥等の特徴の明らかな堆肥を各地域で製造し、「堆肥のブランド化」を進めるための研究、(2)堆肥の安全性を確保するための研究、(3)堆肥に病害抑制機能を付与する研究、(4)堆肥を施用した際の微量元素の可給性に関する研究が必要であることを明らかにした。2)20年度に開発した我が国水田農業の動態構造モデルに「個別農業経営を想定した数理計画モデル」を組み込んだ。本モデルを用いて、新たな農業政策下での水田における米、小麦、大豆の生産動向を予測した結果、小麦、大豆の主食用の自給率は、「需要ニーズに対応した技術開発」による国産需要シェアの拡大と「単収向上に関する技術開発」の相乗効果によって2025年時点で小麦の主食用の自給率が46%、大豆のそれが56%にまで向上が期待できることを明らかにした。3)農業技術の普及定着要因を分析し、農業技術開発を類型化するとともに、20年度までに構築した(1)関係者分析表、フローチャート、ログフレームによる「プロジェクト進行管理手法」と(2)Webを利用した生産者及び消費者へのモニターシステムによる「アウトリーチ活動の支援手法」を統合して農業技術開発の進行管理モデルを策定するとともに、プロジェクト等の進行管理に利用できるようマニュアルとしてとりまとめた。
カテゴリ 肥料 育種 加工 キャベツ 経営管理 コスト 水田 生産拡大 たまねぎ 低コスト にんじん ねぎ 輪作

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