(2)家畜における本能行動の制御要因の解明

課題名 (2)家畜における本能行動の制御要因の解明
課題番号 2009013994
研究機関名 農業生物資源研究所
研究分担 (独)農業生物資源研究所,動物科学研究領域,脳神経機能研究ユニット
(独)農業生物資源研究所,動物科学研究領域,脳神経機能研究ユニット
(独)農業生物資源研究所,動物科学研究領域,脳神経機能研究ユニット
(独)農業生物資源研究所,動物科学研究領域,脳神経機能研究ユニット
(独)農業生物資源研究所,動物科学研究領域,脳神経機能研究ユニット
研究期間 2006-2010
年度 2009
摘要 1.仔ウシ個体を牛群に初めて導入した時の社会行動を主成分分析することで、仔ウシの社会的親和性形成に影響する要因について解析した結果、42日齢導入では「社会的接触の回避」及び「積極的な社会的接触」の2成分が、10ヶ月齢導入では「親和的接触」「攻撃的接触」「積極的社会的接触」「孤独指向」の4成分が、社会的親和性の個体差形成に関係する可能性が明らかとなった。 2.ウシにおいて、オキシトシン受容体遺伝子のプロモーター領域に3種類の多型が存在することを見いだし、この多型がストレス感受性と関連がある可能性を示した。3.ウシにおける成長ホルモン及びプロラクチン分泌調節機構解明の一環として、モノアミン前駆物質の末梢投与が血中成長ホルモン及びプロラクチン分濃度に及ぼす影響を明らかにすることを目的とし、セロトニンの前駆物質であるトリプトファンを静脈内に投与したところ、脳脊髄液中のセロトニン濃度が上昇し、次いで成長ホルモン分泌が亢進すること、ドーパミンの前駆物質であるL-DOPAの静脈内投与により、脳脊髄液中のドーパミン濃度が上昇し、プロラクチン分泌が抑制されることが明らかとなった。4.ヤギにおいて、弓状核キスペプチンニューロンにはNeurokinin B(NKB)とDynorphin (Dyn)という二つの神経伝達物質が共存し、弓状核キスペプチンニューロンの神経活動に対し、NKBは促進的に、Dynは抑制的に作用することを明らかにした。これらの結果から、アクセルとしてのNKBとブレーキとしてのDynの相互作用により、弓状核キスペプチンニューロンで周期的な神経活動の上昇が生み出され、それによりキスペプチンひいては性腺刺激ホルモン放出ホルモン(GnRH)のパルス状分泌が制御されているとする新たな仮説を提唱した。5.ヤギにおいて、栄養状態の低下に関する情報は、ニューロペプチドYとそのY1受容体を介し、弓状核キスペプチンニューロンに伝達され、その活動を抑制している可能性を示した。6.ヤギでは、雄効果フェロモンの情報は弓状核キスペプチンニューロンに伝達され、ニューロン内のNKB/Dyn情報伝達系によりフェロモン作用の発現あるいはフェロモンに対する不応が制御されているとする、新たなモデルを提唱した。
カテゴリ フェロモン 山羊

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