異常気象を克服する水稲の高度耐性育種母本の開発と特性解明

課題名 異常気象を克服する水稲の高度耐性育種母本の開発と特性解明
研究機関名 宮城県古川農業試験場
研究分担 作物育種部
研究期間 完H16~20
年度 2008
摘要 目的:食糧の安定供給のために環境変化への耐性に優れた水稲多収品種の開発が必要である。平成5年,15年の冷害や平成11年,12年の高温障害の発生等気象変動が大きい中,これらを克服し高品質極良食味米を安定生産できる品種の開発が急務となっている。また,食の安全安心に対応して,農薬散布を減じた栽培が可能な高度いもち病圃場抵抗性品種の開発が求められている。耐冷性等の遺伝解析も始まったばかりで,将来を見据えて他研究機関と共同で緊急に取り組む必要がある。、成果:(1)耐冷性 収量性はやや劣るものの,耐冷性が強く他の特性は実用品種並に優れる「東北196号」,耐冷性が極めて強く,中間母本として有望な「東北197号」,「古川耐冷中母102」,「古川耐冷中母103」を選抜した。また,「古川耐冷中母102」は高度耐冷性系統選抜のための東北地域耐冷性基準品種に選定された。、(2)高温登熟耐性 ガラス育苗ハウス内を利用しバットで養成した材料を,出穂後25日まで最低温度25℃に加温する方法で背白・基白粒を中心とした高温による未熟粒を発生させることができた。「やまのしずく」,「ふさおとめ」,「てんたかく」は背白・基白粒の発生が少なく,高温耐性が強と判定された。「東北177号(やまのしずく)」と「ふさおとめ」の交配後代から登熟期間が高温でも品質が低下しにくい東1138,東1153,東1154を選抜し,このうち東1153を「東北192号」として奨励品種決定調査に配付した。、(3)いもち病抵抗性 葉いもち高度圃場抵抗性の「東北188号」,穂いもち抵抗性の「東北193号」,葉いもち・穂いもちともに高度な圃場抵抗性を有する「東北195号」,「東北糯199号」,「東北200号」,「東北201号」を育成した。
カテゴリ 病害虫 育種 育苗 いもち病 高温対策 高温耐性 水稲 抵抗性 抵抗性品種 凍害 農薬 品種 良食味

こんにちは!お手伝いします。

メッセージを送信する

こんにちは!お手伝いします。

リサちゃんに問い合わせる