課題名 | マボヤ新疾病(被嚢軟化症)の疫学的研究 |
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研究機関名 |
宮城県水産技術総合センター |
研究分担 |
養殖生産部 気仙沼水産試験場 |
研究期間 | 継1H19-21 |
年度 | 2008 |
摘要 | 目的:2007年2月, 本県産種苗を用いて養殖中のホヤが被嚢軟化症を呈し斃死した。宮城県を含むホヤ養殖道県において重大な被害が生じる可能性もあり, 早急な原因究明及び対策が求められている。そこで, 本研究では室内での感染実験及び漁場での発生モニタリング等の疫学的調査を実施し, 本症の発生メカニズムを解析することにより, 被害の拡大防止を図る事を目的とする。 計画:(1)感染実験(2)漁場モニタリング調査 、成果:、1.漁場モニタリング調査、マボヤ養殖漁場全県一斉調査:2008年2~8月に6地点,2009年2月に4地点で発症が確認された。発症海域は主に韓国産種苗を導入した海域かその近傍であった。2007年に発症した3地点のうち2地点では,2008年も発症した。発症したマボヤの年齢はほとんどが2歳と3歳であったが,1歳の発症も一部に見られた。、2.病理組織学的検討、発症した5漁場で採取したほとんどの軟化個体の被嚢繊維中に他の組織および健常個体では見られない,細長い原虫様の細胞(10μm×2~3μm)が認められた。、3.簡易診断手法の検討、自然発症個体と実験感染個体の被嚢は,健常個体に比べ薄く,引っ張り強度が弱かった。、4.感染実験、感染性の有無の検討:5地点の発症個体の被嚢を水槽に垂下する実験感染においていずれも軟化症状が認められ,病理組織学的特徴が再現された。また,この実験感染で得られた軟化被嚢を感染源とした実験で再感染が成立した。以上の結果から,各発症漁場で得られた軟化個体はいずれも同じ感染症で,その感染は軟化した被嚢から病原体が排出され,水を介して起こるものと考えられた。、5.マボヤ卵の消毒剤安全性試験、 有効ヨウ素25ppm,15分処理および有効塩素10ppm,15分処理は卵の発生に影響を与えなかった、本研究の結果は, 関係学会において発表を行った |
カテゴリ | 簡易診断 モニタリング |