浜通りにおける基幹作物の高品質、安定生産技術の確立

課題名 浜通りにおける基幹作物の高品質、安定生産技術の確立
研究機関名 福島県農業総合センター
研究分担 浜地域研究所
研究期間 継H18~H22
年度 2008
摘要 目的:浜通りの気象条件下で、基幹作物(水稲、大豆、麦類)の高品質、安定生産技術を確立する。、成果:大豆(タチナガハ)栽培では、新たな播種方法が実施されているため、大区画圃場における現地適応性を検討した。大熊町熊川では、農家試作畦立て播種法(代かきロータリー+培土機、以下慣行)と耕耘同時畦立て播種法(アップカットロータリー)との比較検討を行った。排水対策としては、圃場の周辺に明渠を掘っただけであったが大豆の生育期間中に畦間等に停滞水は見られなかった。6月から8月にかけての降水量は平年より少なかった。農家試作畦立て播種法は、畦の高さが高く播種深度が深いが目標に近い出芽本数が確保でき43.6kg/aの収量であった。また、耕耘同時畦立て播種法は、慣行より出芽は少なかったものの、その後の生育が良好で収量は48.2kg/aを得ることができた。これら播種法は、目標収量(30kg/a)を確保できたことから有効な播種法である。新地町谷地の圃場条件は、1ha区画で土壌は埴壌土で圃場排水が良くないため、圃場周辺に明渠を掘りさらに圃場内6~7m置きに明渠を設置した。しかし、当圃場の東区(排水やや不良)と西区(排水不良)では圃場排水が異なることから、圃場排水の違いと浅耕小畦立て播種法による大豆の生育・収量の違いを確認した。大豆の生育は、圃場排水の差違にかかわらず目標出芽本数の1900本/aを確保でき、その後8月中旬の生育ではやや蔓化が見られた。収量は東区22.3kg/a、西区19.3kg/aと両区とも収量レベルが低かった。この播種法では、小畦の形成により出芽は改善されたものの、後の排水対策(8月中旬から9月中旬の明渠内の停滞水)が十分でなかったため、生育が抑制され収量レベルが低くなった。南相馬市原町区では小麦跡に大豆の晩播(極晩播)栽培を実施しているが、ディスク駆動式汎用型不耕起狭畦播種機を利用した場合の播種時期の違いと生育・収量について検討した。排水対策は、圃場周辺及び圃場内10~20m置きに明渠を設置しが畦間等に停滞水は見られなかった。本年度の結果から、6月20日、25日播種では、出芽本数2400~2600本/a程度確保することで収量30kg/aを確保することができ、7月1日播種は出芽本数2800本/a程度で約30kg/aを確保することができた。
カテゴリ 狭畦播種 水稲 大豆 播種

こんにちは!お手伝いします。

メッセージを送信する

こんにちは!お手伝いします。

リサちゃんに問い合わせる