課題名 | 根圏環境の改善と生育診断による北陸産大豆の多収栽培技術の開発研究、2)有機質肥料の施肥効果 |
---|---|
研究機関名 |
石川県農業総合研究センター |
研究分担 |
作物栽培G |
研究期間 | 継H19~ |
年度 | 2008 |
摘要 | 目的:大豆の収量増加に向けた施肥法として、培土時の有機質肥料(菜種油かす、肉骨粉、魚かす)の施用による増収効果を検討する。、成果:乾物重は、開花期では、有機質肥料施用区が「対照区」より高く、中でも「肉骨粉」が高かった。開花期以降は、「対照区」が開花期から最大繁茂期に一気に増加したのに対し、有機質肥料施用区は緩やかに増加した。「菜種油かす」は最大繁茂期から特に増加し、子実肥大期では最も高かった。窒素固定量と窒素吸収量は、2回目培土期から開花期では、有機質肥料施用区が「対照区」に比べ多く、「菜種油かす」で窒素固定量、「肉骨粉」「魚かす」は窒素吸収量が多くなった。開花期から最大繁茂期では、両者とも「対照区」で多かった。最大繁茂期から子実肥大期では、有機質肥料施用区で多く、特に、「菜種油かす」で多くなった。総節数、着莢節数は、「対照区」に比べ、有機質肥料施用区が多くなった。特に、「肉骨粉」が最も多かった。2回目培土期追肥施用効果か、有機質肥料施用効果であるかは判然としなかった。精子実重は、有機質肥料の中では「肉骨粉」が高かったが、「対照区」には及ばなかった。また、百粒重は、莢数が多い「肉骨粉」でやや軽くなった。有機質肥料施用区のちりめんじわの発生率が「対照区」に比べ高かった。子実肥大期の植物体の老化が、ちりめんじわの発生要因と関係あることが報告されているが、子実肥大期の乾物重や窒素固定量、窒素吸収量は、「対照区」並であり、有機質肥料施用区のちりめんじわ発生率が「対照区」より高い要因は判然としなかった。以上の結果、今回供試した有機質肥料の中では、2回目培土期に肉骨粉を施用することにより総節数や莢数が多くなり精子実重が多くなった。しかし、精子実重、品質とも「対照区」には及ばなかった。 |
カテゴリ | 土づくり 肥料 施肥 大豆 多収栽培技術 |