摘要 |
目的:胚移植の受胎率向上、技術の安定化、 計画:参加16県がF式と呼ばれるガラス化保存・直接移植法の実用化を目指す。金沢大学との共同研究で、体細胞クローン胚の遺伝子検査による品質評価法の確立を目指す。、 期待される効果:廃棄されていた低ランク胚(Cランク胚)の有効活用に向け、体外受精系を用いた希釈液組成の検討を行う。移植する前に胚の品質検査を行うことで、死流産等の異常産を低減し、経済損失を防ぐ。、計画:(1)0.5MSuc(2)0.5MSuc+5%EG(3)0.25MSuc(4)0.25MSuc+5%EG いずれも20%NBCS加D-PBSを基礎培地とし、各30胚。胚の遺伝子検査は、遺伝子発現の指標となるメチル化解析を試みる。、 得られた成果:7日目胚盤胞を用いる場合、Sucに5%EGを用いると高い生存性が得られ、Suc濃度は0.25Mでより高い透明帯脱出率であった。7~8日目拡張胚盤胞でもSucに5%EGを用いると高い生存性が得られたが、Suc濃度は0.5Mでより高い透明帯脱出率を示した。発育ステージに適正な希釈液を使用することで、ガラス化液GESXP2020で超急速ガラス化した体外受精胚の生存性を向上させることができた。胚の品質評価では、RAPD法によるPCRと制限酵素HpaII及びMspIを用いた解析法により胚のメチル化状態を把握することが可能であった。 、 成果の受け渡し先:受精卵移植において人工授精同様の受胎率と低ランク胚の有効活用に貢献。胚の品質評価を含め、県内の受精卵供給センターにおいての活用が期待される。、 残された問題点:受胎率の向上と胚の品質評価法の確立。
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