冷水病対策技術開発研究

課題名 冷水病対策技術開発研究
研究機関名 滋賀県水産試験場
研究分担 環境病理担当
研究期間 継H19~
年度 2008
摘要  天然水域や養殖場においてアユに多大な被害を与えている冷水病の被害軽減を図るため、冷水病に対する抗病性を付与する、技術ならびに冷水病ワクチンの開発試験を行った。これらの成果の一部は水産学会および魚病学会(10月東京で開催)で発表、し、加温飼育による冷水病の予防治療技術等直接実用化が可能な成果については、県内の養殖業者等への巡回指導を通じて、、適時技術指導を行った。、(1)冷水病対策技術の開発、 抗病性を発現する時期および抗病性持続期間を調べるため、アユに冷水病を感染させて、28℃・3日間の加温処理で治療、 したところ、感染を経験して5日後にはすでに冷水病に対する抗病性を獲得していた。また、抗病性は少なくとも感染を、 経験した30日後まで持続することが明らかとなった。抗病性を獲得したアユの血清中では、冷水病菌の増殖は抑制される、 ことが明らかとなった、 また、加温処理の有効性を調べるため、加温処理と同じ条件(28℃・3日間)で冷水病菌を培養した際の冷水病菌の生理、 特性を調べた。その結果、加温処理の条件で培養した冷水病菌は平板培地上では増殖しなかった。しかし生理活性は保た、 れており、完全には死んではいないと判定された。しかし、アユへの感染実験では病原性を示さなかったことから、この、 菌は死滅の方向へ向かっている過程であり、病原性を持った状態へ復帰する可能性は低いと推察された。、 さらに、琵琶湖で漁獲したアユを池に収容すると一週間程度で冷水病が発生するが、湖産アユを池に収容し、冷水病の、 発生を確認後、直ちに23℃および28℃の加温処理を各3日間行うことで、冷水病でアユをほとんど死亡させずに抗病性を、 付与できることが明らかとなった。しかし、抗病性は一般に ヒウオと呼ばれるサイズのアユでは獲得されなかった。、(2)ワクチンの開発試験、 実用化に向かいつつある浸漬ワクチン(FKCワクチン)の効果が、菌体のみや上清のみでは低く、それらが両方存在す、 ることで高くなることを明らかにした。この知見は今後、FKCワクチンをさらに改良する上で役立つと考えられた。、 また、浸漬ワクチンについては、FKCワクチン作製時の培養時間およびホルマリン濃度、使用時の希釈濃度および浸漬、 時間の検討を行った。この結果を元に実用化を目指すワクチンの基本的な剤形を提案した。経口ワクチンについては新た、 に試作された腸溶性カプセルワクチン(NC2ワクチン)の有効性を評価したが、効果は認められなかった。
カテゴリ 治療技術

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