課題名 |
カキ紅葉の安定生産技術の開発 |
研究機関名 |
奈良県農業総合センター
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研究分担 |
特産開発
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研究期間 |
継(H19)~(H21) |
年度 |
2008 |
摘要 |
県産未利用植物資源である紅葉したカキの葉を安定的に発色・生産できるシステムを開発し、高付加価値生産に資することが目的。、1.カキ紅葉発現の要因解明1)紅葉発現を制御する温度・光条件の解明:紅葉発現の優れる好適な温度条件、および光条件の絞り込みを行った。今後、処理による紅葉発現の裏付けが必要。光条件については照射時間と強度についてさらに検討する。2)カキ紅葉生産に適した品種の選定:「丹麗」や「507-54」等、安定して紅葉発現する品種・系統を予備選抜した。今後、紅葉発現程度に加え、商品性に着目した紅葉品種の選抜を行なう。また、これまで蓄積したデータを利用し、紅葉発現の品種間差、年次変動、地域変動について明らかにする。2.カキ紅葉の人為的作出法の開発1)栽培管理による紅葉の高発現化技術の開発:環状剥皮処理、植調剤処理、根域制限栽培において紅葉発現を促す処理条件の絞り込みを行った。今後、環状剥皮処理は落葉による生産性低下の対策が必要。植調剤処理については葉の生育ステージ(葉位)と処理条件の関連性を明らかにする。2)紅葉の安定生産に適した樹形管理の検討:低面ネット栽培や根域制限栽培では、露地栽培(開心自然形)よりも高い紅葉生産性や摘蕾作業等の省力化が認められた。今後、他課題の成果(品種や温度管理)を組み合わせ、より紅葉発現効果の高い紅葉生産技術を確立する。、3)高品質紅葉生産を目的とした病害虫防除技術の確立:要防除病害虫について抽出を行い、紅葉生産(非食品用途)に対応した防除体系を確立した。今後、食品用途に対応した防除体系の確立が必要である。、3.カキ紅葉の経済的・社会学的価値の評価1)カキ紅葉の社会文化的評価:カキ紅葉の奈良観光土産としての可能性の調査,消費者のカキの葉の評価調査の実施,従来型流通の課題調査,花き市場,インターネット販売に関する調査等を行った。2)カキ紅葉生産の経営モデル評価:カキ専作生産者がカキ紅葉生産の新技術を加えて行ったときの経営モデル、旬別労働モデルを作成した。つまものとしてのカキ紅葉の流通・利用についてヒアリング調査を、県内飾り葉出荷業者、県外生産地、築地市場卸売業者、東京都内料亭料理人に対して実施した。
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カテゴリ |
温度管理
害虫
かき
経営モデル
高付加価値
栽培技術
出荷調整
省力化
光条件
病害虫防除
品種
防除
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