課題名 |
長期湛水を活かした環境保全型水稲栽培の実証 |
研究機関名 |
宮城県古川農業試験場
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研究分担 |
土壌肥料部
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研究期間 |
完H17~21 |
年度 |
2009 |
摘要 |
目的:現地で6月中旬から発生して問題になっている水稲の生育停滞対策について検討する。また,ALCを散布した水田で水管理等の技術の組み合わせにより,カドミウム吸収を安定して抑制しながら,コンバイン収穫作業が支障なく実施できることを実証する。さらに,植物浄化技術(高Cd吸収性作物による土壌Cd濃度低減)の導入・実証への動きが全国的に活発化しているため,その効果について水稲「長香穀」を用いて検討を行う。、成果:1)水稲生育停滞対策、 本年度は顕著な水稲の黄化・生育停滞は試験圃場及び周辺圃場でも確認できなかったが,石膏無処理区で収量レベルの低い試験圃場では,石膏床土混和による増収効果が確認できた。また,7月9日の茎葉の硫黄濃度(乾物あたり)及びm2あたり硫黄吸収量は石膏混和区で多い傾向にあった。、2)収穫時地耐力確保対策、 本暗渠の設置されている大区画圃場は,落水時期を5日早めた圃場では,9月下旬には目標地耐力を確保できたが,通常の落水(出穂後25日)を行った圃場は,水田中央部を中心に土壌がまだ軟弱で,各種技術を組み合わせても目標地耐力を確保できなかった。、3)植物浄化技術、 長香穀の茎葉のCd分析値及び乾物重から推定する,土壌中からの10aあたりCd吸収量は,8月11日の青刈り時で0.53g,9月15日の成熟期で6.58gとなり,出穂期前あたり(出穂期:8月23日)からCd吸収が急激に進んだものと考えられる。一方,土壌Cd濃度の推移は長香穀の吸収量から予想される濃度より低下する傾向であった。
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カテゴリ |
肥料
水田
水稲
水管理
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