東北中部水田地帯における受託組織による飼料用稲生産・給与技術の実証と耕畜連携システムの確立

課題名 東北中部水田地帯における受託組織による飼料用稲生産・給与技術の実証と耕畜連携システムの確立
研究機関名 宮城県古川農業試験場
研究分担 水田利用部
研究期間 継H16~22
年度 2009
摘要 目的:宮城県農業の基幹をなす稲作と畜産を有機的に結びつけ,環境保全に配慮した耕畜連携システムの確立のため,県内水田地帯における耕種経営と畜産経営を対象として,家畜糞尿由来堆肥の施用,農薬の施用を最少限にした病虫害および雑草の管理技術を組み合わせた低コストの寒冷地向き飼料稲栽培体系,高品質な稲発酵粗飼料調製技術,高品質で健康な肉用牛生産を目的とした稲発酵粗飼料の給与技術確立と体系化を図る。、成果:熟期の異なる飼料用稲専用品種「ホシアオバ」(極晩生),「夢あおば」(中生)の奨励品種採用と,簡易乳苗育苗法や独自の乾田直播技術を開発し,移植時期や乾田直播の組合せにより,収量を維持し適期に収穫できる期間を45日程度まで拡大した。各経営体に合った収穫時期の選択やコントラクターによるリレー収穫が可能となった。水田輪作において,専用品種「ホシアオバ」で大豆後移植栽培では無肥料で約180kg/a,同乾直では基肥施用で約150kg/aと安定した収量が得られた。漏生稲対策では各種防除効果を明らかにしたが,完全になくすことはできなかった。、 大豆後稲WCS実証では,慣行移植同等クラスの収量を確保し,作業時間で移植15%,乾直で60%低減できた。また,流動経費については乳苗・乾直とも15%程度の低減が図られた。、 稲発酵粗飼料を給与した試験牛の枝肉成績は,慣行肥育された対照牛の枝肉成績と有意な差がみられなかった。総濃厚飼料摂取量について,稲発酵粗飼料区の方が対照区に比べ,0.1%水準で有意に低い結果となった。以上稲発酵粗飼料を給与することで,濃厚飼料摂取量を慣行肥育と比較し,7%削減(p<0.001)でき,かつ慣行肥育と同等の枝肉成績が得られた。、 県内調査事例(A生産組織)の稲WCSの10a当たり費用合計は64,173円となり,乾田直播を導入した場合の試算では,給与前の生産物コストは57,501円となる。モデルとしては,生産(受託)組織による栽培と県農業公社(広域コントラクター)による収穫調整体系を行い,さらに直播等の栽培技術導入によるコスト低減を図ることが考えられた。
カテゴリ 病害虫 肥料 育苗 乾田直播 管理技術 経営管理 コスト コントラクター 栽培技術 栽培体系 雑草 飼料用作物 水田 低コスト なす 肉牛 農薬 品種 防除 輪作

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