課題名 |
3) 麦の省力・安定生産技術の確立、(2)全量基肥一発肥料による収量向上の現、地実証 |
研究機関名 |
石川県農業総合研究センター
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研究分担 |
作物栽培G
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研究期間 |
完H21 |
年度 |
2009 |
摘要 |
、目的:大麦の施肥体系は現在、分施体系が主流であるが、追肥回数が多いことから一部地域では全量基肥体系へと移行している。しかし、分施に比べ収量が劣るため、分施体系並の収量を確保できる一発肥料の開発が求められている。現在の一発肥料は、緩効性肥料の割合が少なく消雪期以降の茎数が確保されにくいことや、葉色が淡く良好に登熟しないことが減収の要因と考えられる。、そこで、消雪期以降の生育を確保するため、緩効性肥料の割合を高めた肥料の有効性を現地で検討する。、成果:1) LP40の窒素成分の過半は幼穂分化期(1月中旬)までに溶出し、以降、緩やかに溶出した。LPS30は、幼穂分化期(1月中旬)以降に本格的に溶出が始まり、登熟期(4月下旬から)から緩やかに溶出した。消雪期以降の期間別窒素溶出量は、改良品区が対照区より多かった。、2) 茎数は、生育期間を通じて、改良品区、対照区、分施区の順に多かった。、3) 葉色は、消雪期以前は改良品区、対照区とも分施区より濃く推移した。消雪期以降は一転し、改良品区、対照区ともに分施区より淡かった。、4) 精子実重は、分施区に比べ改良品区が多く、対照区では分施区と同等であった。、5) 容積重、55%搗精白度等の品質については、全ての区で農産物検査1等の基準(容積重:690g/L以上、白度:43以上)を満たし、良好であった。硝子率については、分施区に比べ改良品区、対照区がともに多かった。これは、穂揃期以降の窒素溶出によるものと思われた。、以上の結果、緩効性肥料の割合を増加させた改良品は、現在の全量基肥一発肥料に比べ穂数が多く、収量も多いことから、有効であると考えられた。しかし、硝子率がやや高くなることから、施肥量の検討について課題が残った。、
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カテゴリ |
肥料
大麦
収量向上
施肥
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