琵琶湖沿岸環境変動の影響調査研究

課題名 琵琶湖沿岸環境変動の影響調査研究
研究機関名 滋賀県水産試験場
研究分担 環境病理担当
研究期間 継H16~
年度 2009
摘要  近年の漁場環境は、漁網の汚れ、プランクトンの異常繁殖、水草の増加等著しい変化が生じている。このため、漁場環境の実態を把握するとともに、その変動原因の解明に努めた。、 (1)漁網の汚れの現況把握と原因調査、 5月から琵琶湖沿岸の7ヶ所において操業エリの付近に試験網を設置し、1~3ヶ月間隔で回収、交換し一定期間内に付着する物質の質と量を調査した。付着物量は秋~冬季に北湖で著しく増加した。付着物の主体は付着性の珪藻類であった。、 4月、5月、7月、10月に犬上川河口沖の2~3地点で、9月に南湖志那沖の1地点で、それぞれ刺網の試験網を1日程度設置し、短時間に網地に付着する物質の質と量を調査した。漁業者の操業網で問題になっているほどの異常な付着は再現されなかったが、付着物の量は5月に多く、沖合よりは岸に近い地点で多い状況が見られた。付着物の主体はデトリタスとフラギラリア等の帯状、糸状の珪藻類であった。、 5月、8月に姉川、大浦川の各1地点でフロック状懸濁物の流下量と刺し網試験網への付着量を調査した。8月よりは5月が多かったが、姉川での流下量は5月13日と5月22日の比較で著しく変動した。付着物の主体はデトリタスとメロシラ等付着珪藻類であった。、 漁網の汚損原因生物が今年度も珪藻類主体であることが確認できたが、琵琶湖の植物プランクトンは藍藻類が増える傾向もあるため引き続きモニタリングを行って、付着生物相を把握する必要がある。室内実験や現場調査の手法を改良し、付着増加原因の解明を進める必要がある。、 (2)濁水のモニタリング調査、 4~5月に宇曽川河口上流の調査地点で透視度、懸濁物質量の連日調査をおこなった。また、同じ地点で4~6月に農薬の流出状況を調査した。、 4月20日から5月20日にかけて透視度が50cm以下に、4月23日から5月12日にかけて透視度が30cm以下になった。八坂地先と三津屋町地先のエリ等にメモリー式の濁度計を設置したが、濁水がエリ先端にまで及ぶ状況が確認されたのは5月上旬だけであった。、 宇曽川河口で濁水拡散状況およびプランクトン分布調査を実施したところ、 プランクトン沈殿量に違いはみられなかった。、 依然として、春先に濁水が琵琶湖へ流入していることが確認された。今後も、琵琶湖への影響を確認するため、これらの動向を継続して確認していく必要がある。また、農業排水と共に流れ込む農薬が魚類の接岸行動に及ぼす影響についても把握していく必要がある。、 (3)水草の異常繁茂による影響把握調査、 水草の異常繁茂した志那地先で6月、8月および11月にメモリー式溶存酸素計による底層部の連続自動観測を、行った。8月調査では表層の溶存酸素が夜間でも過飽和の状態が維持されることが多かったのに対して湖底直上では、10%以下の酸素飽和度が多く観測された。、 オオカナダモの成長に及ぼす光の影響について室内で実験的検証を行った。最高照度が800~1400luxの明るさで、あれば6週間後の重量は当初よりも28.8%増加したが、600lux以下の明るさの場合は減少した。、 南湖では水草異常繁茂が続いており、沈水植物の特性把握や効果的な対策技術手法を開発することが必要であ、る。 
カテゴリ 病害虫 農薬 繁殖性改善 モニタリング

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