a 森林への温暖化影響予測及び二酸化炭素吸収源の評価・活用技術の開発

課題名 a 森林への温暖化影響予測及び二酸化炭素吸収源の評価・活用技術の開発
課題番号 2010015023
研究機関名 森林総合研究所
研究分担 (独)森林総合研究所,研究コーディネータ
研究期間 2006-2010
年度 2010
摘要 <研究内容>継続中のフラックス観測の精度を保証するため、国内外の観測サイトで可搬型移動観測システムを用いた比較観測を行う。土壌の二酸化炭素収支の解明のため、日本全国の林地土壌、リター、林床枯死木の炭素蓄積量の調査データを取りまとめ、全国値の推計手法を確定する。我が国の森林セクター全体の炭素収支の将来予測に基づきポスト京都議定書の温暖化施策立案に寄与するため、森林炭素循環モデルについて木材サブモデルとの連携を改良し、森林セクター全体の炭素循環モデルを用いた将来予測を行う。環境変動下における森林施業が人工林の炭素固定能に及ぼす影響を評価するため、針葉樹人工林を対象とした炭素固定量の変動予測モデルを完成させ、人工林収穫試験地データ等を用いて予測性能の妥当性を検証する。途上国の森林減少・劣化による排出量削減(REDD)への取り組みに貢献するために、PALSARを用いた森林減少・劣化把握の手順マニュアルを作成するとともに、収集データに基づいて、劣化林の生態系炭素蓄積量のインベントリを作成する。また、2時期のランドサット画像の分類結果の比較により、大陸東南アジア諸国の森林の変化を推定する。<成果の概要と活用>温暖化問題については、科学的なアプローチと共に、社会や国家、世界への還元が特に求められている。その中で、成果の一つであるCentury-jfosモデルによる森林炭素変化量の推定手法は、京都議定書報告およびわが国の削減目標への寄与ばかりでなく、IPCCなど国際的な寄与をもたらした。また、森林・林業・木材利用を一貫した統合モデルの開発は、国際的にも先端的な研究成果であり、今後の国内の温暖化施策に貢献するとともに、得られた伐採木材に関わる知見をふまえ、IPCC専門家会合の参加を通して、京都議定書次期枠組みに向けた算定手法の検討に貢献した。加えて、REDD+のモニタリングに関わる研究成果を得るばかりでなく、国際交渉における日本政府の方針形成への貢献、COPでの国際交渉への参加、FAO報告への貢献、数々の国際シンポジウムの開催による国際議論への貢献、途上国との研究交流など、アウトカム、アウトリーチに関わる活動も積極的に進めた。
カテゴリ 温暖化対策 炭素循環 モニタリング

こんにちは!お手伝いします。

メッセージを送信する

こんにちは!お手伝いします。

リサちゃんに問い合わせる